約 1,394,174 件
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/8693.html
登録日:2011/05/08 Sun 19 26 40 更新日:2024/05/09 Thu 20 26 56NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 3rd-G CV:若本←脳内再生推奨 お父さん またゼウスか… アニヲタ悪魔シリーズ エトナ火山 エリクサー ギリシャ神話 コラノビー!! ゼウスの天敵 ゼウス被害者の会 テュポン テュポンの一族 テュポーン先生 フンガー! 上半身シュワちゃん 不死身 台風 地震 大先生 天災 怪物 怪獣 暴風 最強 生きた災害 神様も裸足で逃げ出すレベル 神話の怪物 蛇 邪神 魔王 魔神 鼻息 Typhon テュポン(テューポーン、テュポエウス、テュフォーンとも)はギリシャ神話に登場した最強の怪物である。 パパママはタルタロス(奈落)とガイア(大地)。 ゼウスたちオリュンポス神族がティタン神族やギガス神族との戦いに勝ち、調子に乗り始めたので懲らしめるために生まれた(※基本ガイアが発端だが)。 その姿はギガス神族を遥かに凌ぐ巨体(頭は星々を掠め、両腕を伸ばすと東西に届いたとされる)で千(百)の頭を持ち(*1)、巨大な蛇の下半身を持つ。 ……両脚がヘビの胴体と尻尾になって肩から100匹のヘビを生やしたシュワちゃんとイメージすればいいかも。 後に妻にエキドナ(巨大蛇)を迎え、 ヒュドラ(九頭蛇)、ケルベロス(三つ首犬)、オルトロス(二つ首犬)、ラドン(大蛇)、キマイラ(怪物の女王)などをもうけた。 ゼウスたちを襲った理由は調子に乗っていることを諫めるため。 ガイアにしてみればギカス神族とティタン神族は両方とも自分の子供であるために、 孫、曾孫世代のオリュンポスにいい加減にしろとお婆ちゃんのガイアもとうとうトサカにきてしまったのだ(※自分の思い通りにならないからです)。 テュポンはおかんガイアの言い付けの通り、パーティーやってたゼウスたちを襲った。慌て逃げ出したオリュンポス神族たち。 ※ちなみに、この際に慌てふためいた牧神パンは魚に変身しようとして失敗……「山羊の上半身に下半身は魚」と云う珍妙な姿になってしまい、 これを永遠に笑う為に(ヒデエ)星座にされたのが『山羊座』 ※そして、アフロディテとエロスがはぐれない様に互いをリボンで縛り、「魚」に化けて逃げた姿に感心して星座にされたのが『魚座』である(異説あり)。 ……しかしゼウスだけはリーダーの手前、テュポンに立ち向かった(自信もあった)。 ……得意の雷をぶつけるゼウス。 槍(鎌の説もあり)を突いたりとラッシュを掛け、一気に畳み込んでしまおうとする。 何も出来ないテュポンはただただガードを続ける。 『ワシはスーパーゼウスじゃあ!』 \ピシャーン!!/ ……得意満面になって留めとばかりに雷を落としまくるゼウス。轟音と共に大地が裂け、土煙が巻き上がる。 天地は揺らぎ、大海を沸騰させる神々の戦い!! ……人間涙目である。 『バカめ! 主神たる俺様には何人たりとも勝つことは出来んのだあ!』勝利を確信し、笑いの止まらないゼウス。しかし……。 大先生『何なんだあ~今のはぁぁぁ?(巻き舌)』 \デデーン!/ ゼウス『ひっ! ……』 大先生『笑ぁぁらえよ……ゼウスぅぅぅぅぅ(巻き舌)』 テュポンはゼウスの猛攻にも関わらずほとんど無傷。何もできなかったのではない。何もしなかっただけだったのだ。 この『お前ぇぇぇ……私に何かできたのかぁぁぁぁ?(巻き舌)』と言わんばかりのテュポンの余裕にさすがのゼウスも逃げ出した。 逃げ出したゼウスをテュポンはやすやすと捕まえ、ゼウスの体の腱を切って反省しろと洞窟に閉じ込めた。 しかし見張りのデルピュネがヘルメスに騙され、ゼウスは脱出……再戦に臨んだゼウスは天馬の引く戦車に乗り込むと、本気モードでテュポンに挑んだ。 その後、劣勢を挽回しようとしたテュポンは自業自得だが運命の女神モイラの作戦にハマり、 全ての望みを叶えなくするという『無常の実』を食わされ、大幅にパラメーターダウン。 ゼウスは、前回の反省を活かした戦い振りで遂に大先生をマグマの底に突き落とし、止どめとばかりに山を投げ付けて蓋をして閉じ込めてしまうのだった。 ゼウスWIN!! \ピシャーン!!/ ゼウス『やっぱりワシは最高神じゃあ!!』 しかし、テュポンは不死身の体を持つため、死ぬ事は無く、何とか「蓋」を押し退け様とする度に地上が鳴動するのが「地震」の始まりなんだとか。(*2) また、「台風」=タイフーンの語源もテュポンの荒れ狂う様から名付けられた物である。 ちなみにゼウスがテュポンを閉じ込め、「蓋」をして封印したとされるのがヨーロッパ最大の活火山である「エトナ火山」である。 大先生(火山)が近年もビンビンに活動していらっしゃるよ……怯えてさしあげろ(名言) 一応、余談めいたものを述べると訳によってはゼウスがテュポンと最初から「互角」の争いを演じるバージョンもある。 ……と云うか、元の神話では世界を道連れにした戦いの末にゼウスの怒りにより灼き滅ぼされたとされている。 何しろ、ゼウスの雷は現在イメージされているような普通の雷ではなく、元々の描写では放つと空間中に満ちるオールレンジ攻撃で、しかも電気属性どころか万能属性持ちで、世界はおろか宇宙をも灼き尽くせるとか抜かされているからである。 寧ろ、ゼウスとタイマン張れたテュポンが異常なのだ。 大筋の流れは変わらないが、ゼウスがギリシャ神話の最強神であるのは間違い無いので悪しからず。 追記、修正は大災害(テュポン)を前にしても逃げない方がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] >ヤマタノオロチの上半身がシュワちゃんになったとイメージすればいいかも。 やべえ、勝てる気がしねえ -- 名無しさん (2013-11-28 17 52 52) シュワちゃんなんて言うから若本ってよりエトナ山の溶岩の中で親指たててそうなイメージなんだが -- 名無しさん (2014-01-23 01 21 32) ちなみに嫁さんのエキドナはこの後息子のオルトロスと…をし、オルトロスが討ち取られると今度は息子たちの仇であるヘラクレスの愛人になりましたとさ。そういう意味で言えばテュポーンは哀れかもな。 -- 名無しさん (2014-02-27 21 20 46) 逆に言うと「バロメーター下げても封印しかできなかった怪物」なのよね -- 名無しさん (2014-09-17 21 24 46) ファビョっておかしな変身したパンがパニックの語源に~みたいな説あったな -- 名無しさん (2014-09-17 21 33 15) ↑でその姿を笑って他の神が星座にしたのが山羊座となったとさ。あと魚座もだっけ? -- 名無しさん (2014-09-17 21 45 02) 向こうはチート感凄いよな -- 名無しさん (2015-08-02 05 59 11) ↑x2 うお座はアフロディーテとエロースが魚に変身して逃げる時に離れないようにしっぽをリボンで結んだのが由来 -- (2015-12-01 20 01 13) どんな音を立てて産まれたのか想像できる気がする。 -- 名無しさん (2018-03-01 17 44 55) 有名な話ではあるけど台風を意味する英語のタイフーンの語源だったりする。 -- 名無しさん (2019-03-18 19 27 24) スケールがでかすぎるからかゼウス共々創作でその戦いが描かれることはあまりない模様。絶対良いバトルシーンになると思うのは俺だけではないはず -- 名無しさん (2020-08-13 13 51 05) ゼウスが平和なときに無茶苦茶な話付け足されてもなんだかんだで尊敬されるのはこの戦いがあったからだよなぁ -- 名無しさん (2020-10-22 14 34 58) 「ゼウス」の発音に巻き舌する箇所ないだろ -- 名無しさん (2021-09-17 12 49 08) 上半身シュワちゃんだから玄田さんの声で脳内再生される -- 名無しさん (2022-09-18 00 34 06) ゼウスとテュポンの闘いはどことなくスーパーベジータと完全体セルを思わせる。 -- 名無しさん (2022-11-01 06 48 32) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/29415.html
登録日:2014/08/08 Fri 21 37 00 更新日:2024/01/07 Sun 21 18 10NEW! 所要時間:約 2 分で読めます ▽タグ一覧 あたしの歌を聴けーっ! アシレーヌ キュアビート ギリシャ神話 シレーヌ スターバックス セイレーン ソウルサクリファイス ナポリ ハーピー←じゃないよ ヘルマフロディテの体温 モンスター 人面鳥 人魚 仮面ライダーファルシオン 妖鳥 歌姫 滅びの歌 美声 鳥人 鳥女 鳥娘 セイレーンとは、ギリシャ神話に登場する怪物である。 姿は半人半鳥か、下半身が魚の俗にいう人魚と、二種類あるがどちらもメジャーである。 両方に共通して非常に美しい歌声をしているが同時に聞いたものの理性を奪う魔性の歌でもあり、この歌を聞いた者には破滅が待ち構えているという。 ・説明 彼女らに関する伝承は二つ存在する。 一つは、ホメーロスのオデュッセイア。オデュッセウスは彼女らの歌を聴いてみたいと思い、 もし自分が正気を失って海に飛び込みそうになったらマストに強く縛ってくれと頼みこみ、部下たちには耳栓をさせた。 そして遂にその時は訪れる。 彼女たちのいる海域に差し掛かり、歌声が聞こえた途端、オデュッセウスは自我を失い、海へ飛び込もうとしたのだ。 だが耳栓をしていた部下たちによってマストに強く縛られ、何とか飛び込まずに済んだ。 歌声が聞こえる海域を突破した事で冷静になったオデュッセウスは部下の耳栓を外し、縛っていたロープを解くよう命じた。 その後の彼女たちについては諸説あるが、海に身を投げて自殺してしまったが歌声だけは残ったという説があり、 今でもある時期になると歌声だけが聞こえ、船員がこれを聞いた船は沈むという。 オデュッセウス絡みの神話はさらに続きがある。 彼の誘惑に失敗したセイレーンの一人、パルテノペの亡骸がある日、カンパニアの海岸に流れ着いた。 人々は彼女を埋葬し、その上に同じ名前の都市を建て、守護女神として奉った。 その都市こそ、後のナポリである。 二つ目はアルゴナウティカである。 イアーソン率いるアルゴナウタイがセイレーンの住む魔の岩礁に近づいた時の事であった。 竪琴の名手であったオルペウスがその自慢の竪琴を鳴らし、美しい音色で彼女らの魔性の歌声を相殺し、 事なきを得た。という伝承である。 アニメで言うマクロスやシンフォギアのように音楽には音楽を、という発想が昔からあったということがわかる。 多くの怪物たち同様、セイレーンも元来は女神であったと言われている。 神話学者カール・ケレーニイによれば、セイレーン達は冥界の女王ペルセポネに仕える死と愛を司る予言の女神であった。 鳥は世界各国で魂の象徴、あるいは霊魂の運び手とされていたことを考えると、この性質も納得いくのではないだろうか。 『ヘルマフロディテの体温』という小説でも、3人のセイレーンが大地母神の巫女として描かれている描写がある。 ちなみに2004年、セイレーンの歌声がオデュッセウスにどのように聞こえていたか確かめるため、 セイレーン伝説のあるリ・ガッリ諸島(*1)で二人の女性歌手に歌わせ、残りの者たちに島の岸壁からその歌声を聞かせるという実験が行われた。 その結果は、「鮮明にすっきりとした歌声が聞こえてきたが、子音や無声音は跡形もなかった」 ……つまり、島に上陸しなければ歌の意味を聞きとれなかったということである。 しかし、セイレーンの伝説は三千年にもわたって欧州の文化に影響を与え、魅了し続けてきた。そのことには何も変わりはない。 ・余談 半人半鳥のその姿から同じくギリシャ神話に登場し、これまた同じく半人半鳥の怪物であるハーピーとは混同される事もあるが、 あちらはしゃがれた酷い声で鳴きながら悪臭を放ち、食べ物を食い荒らしては汚物をまき散らすというやたら汚い一面が強調されている違いがある。 (二次創作やファンタジー物ではセイレーンと変わりない位美人さんだったり可愛くなっているケースもあるが) 消防車や救急車、パトカーなどについている警報機であるサイレンの語源となった怪物でもある。 カンツォーネの『帰れソレントへ』には「うるわしのシレン」という一節があるが、それはセイレーンの事を指す。 スターバックスのロゴに描かれているアレはセイレーンである。 ちなみに実はギリシャ神話の公式性転換英雄であるカイネウスと共に17世紀初頭に星座が作られていた事があり、ケンタウロス座とふうちょう座の間にあったが、88星座に纏められるに辺り、敢え無くボツになった。 【登場作品など】 シレーヌ(デビルマン(漫画)):猛禽の爪を備えた四肢を持ち、頭から鳥の羽を生やしたデーモン族。デビルマンにただならぬ恨みを持ち、カイム(デビルマン)の献身を得て戦う。 セイレーン連邦(YAMATO2520) 怪盗サイレーン(鋼の錬金術師〈2003年版アニメ〉) セイレーン/黒川エレン/キュアビート(スイートプリキュア♪) セイレーン(アズールレーン) 海魔女のソレント(聖闘士星矢) セイレーン(金田一少年の事件簿) 冥獣人セイレーンのネリエス(魔法戦隊マジレンジャー) セイレーン(仮面ライダーウィザード) 仮面ライダーファルシオン アメイジングセイレーン(仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏) セイレーン(なんか小さくてかわいいやつ) 追記、修正はセイレーンの歌声を聴いても平気な方がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 警報のことを「サイレン」という語源。 -- 名無しさん (2014-08-08 22 00 38) ジャイアンの歌声には適わなかったwwwwwww. -- 名無しさん (2014-08-08 22 33 54) ↑リメイク前の「魔界大冒険」のほうね。リメイクではこのシーンがぬかされていて悔しい。 -- 名無しさん (2014-08-08 22 40 46) ↑あれは魔界大冒険の中で一番好きなシーンだったりする。漫画版では驚きのたうちまわる彼女らが笑えるw 本当、なぜリメイクではカットした。 -- 名無しさん (2014-08-09 00 02 22) ハーピーみたいな鳥型と人魚みたいなのがいる。どっちが本当の姿だろうか? -- 名無しさん (2014-08-09 09 18 21) 本来は鳥人だったんだけど、時代が変わるにつれて人魚として描かれることが多くなったらしい -- 名無しさん (2014-08-09 09 20 09) スターバックスのロゴはこの子がモデル -- 名無しさん (2014-08-09 13 38 49) 昔読んだ少女漫画では背中に翼の生えた人魚という贅沢な姿だった。 -- 名無しさん (2014-08-09 17 43 13) Mainウンディーネ Subジョーカー -- 名無しさん (2014-08-10 09 44 45) ローレライもこれに該当するのかな? -- 名無しさん (2014-08-10 13 35 00) 魔導ぷよぷよのうろこさかなびとの名前の由来? -- 名無しさん (2015-04-29 17 24 20) ドラゴンコレクションでは両方の折衷案なのか翼を持った人魚のイラストだったな -- 名無しさん (2021-05-21 07 18 59) 海外投稿イラストサイト「deviantart」で検索すると人魚の絵が沢山出てくる。人魚のイメージが強いんだろうか -- 名無しさん (2021-05-21 08 08 26) 聞こえないように対策する、音楽には音楽で対抗する。対策できる魔物は物語の華 -- 名無しさん (2023-01-07 18 42 20) ↑×7 学習漫画でのび太もやってたぞ お揃いだな -- 名無しさん (2024-01-07 21 18 10) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/44522.html
登録日:2020/04/02 Thu 22 50 17 更新日:2024/05/07 Tue 13 32 40NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 アポロン ギリシャ神話 ギルド・テゾーロ ミダスの手 ミダスタッチ ミダス王 ロバ 強欲 愛すべきバカ 根はいい人 獣耳 王様の耳はロバの耳 神の手 自滅 黄金 ミダス王とは、ギリシャ神話に登場する人物。ミダース、マイダスとも言われる。 【概要】 ミダス王と呼ばれる通り、彼は王様である。フリギア/プリュギア(現在のトルコのあたり)を治めていたとされている。プリキュアではない。 それと同時に良くも悪くも正直者かつ快楽主義者であり、自分の欲望や感性を優先して損してしまうというある意味人間らしい男として描かれている。 とはいえ自らの言動を反省できるという美点も持つため決定的な破滅には至ってない。 またギリシャ神話において彼自身は神に振り回されるだけの哀れな人間という役割に過ぎないのだが後述の能力、そして童話、もう一つある意味では非常に人間らしいキャラクターのお陰で、人間の登場人物にしては妙な知名度を誇っている。 なお「バラの庭師」としても優秀らしい。 【ミダスの手/ミダスタッチ】 ある日ディオニュソスは、自分の年老いた養父が行方不明であることに気付く。 酒好きでしょっちゅう酔っ払い何処かに行く養父を探していたら、なんと彼はミダス王によっておもてなしされていた。 その事に感謝したディオニュソスは彼に対し好きなものをやろうと言い、そしてミダスは要求した。 「触ったもの全てを黄金に変える力がほしい」 その能力を手に入れたミダスは早速色々と触り、全てが黄金になることに狂喜乱舞する。 しかしその能力によって手に持った食べ物や飲み物も黄金になってしまい、それは滅びの能力と察する。 彼は自らの欲深さを反省し、ディオニュソスに頼み込んでこの能力を破棄する方法を教えてもらう。 無事能力から開放された彼はこれ以降、富すらも怖がるようになってしまったのであった。 また、能力を捨て去る方法としてディオニュソスが提示したのは 「パクトロス川(パクトーロス川とも)」という川で行水することであった。 ミダスがその通りにすると、身体から黄金の力は抜けて流れる川に移り、川砂は金色に輝き始めた。 お陰でこの川は砂金が多く取れるのだとか。 ……ミダス個人の財布はともかく、国庫は大いに潤ったことだろう。 めでたしめでたし。(*1) ちなみにこの話は「さわると黄金になるお話」としてイソップ寓話にもまとめられている。 そちらはディオニュソスをもてなしたからではなくアポロンを馬鹿にしたらその仕返しとして黄金の手を手に入れたという話になっている。 人の世話をしたのに破滅の力を持たされてしまったのは教訓的に良くないと考えられた為だろうか。 なお犯人がアポロンになっている理由は下のロバの耳のエピソードにも繋げられやすい為と考えられる。 【王様の耳はロバの耳】 というわけで富や贅沢にすっかり懲りたミダスは田舎でスローライフを送ることにした。 その頃彼はエロ神田園の神「パーン」の崇拝者となっていた。 なおこの変貌については「ミダス本人も好色家だった」という説がある。 原典では実際に女性に熱がある描写はないが、上記の短絡的な欲深さを見せた後では妙な説得力がある。 さてそんなある日パーンはあろうことかオリュンポス十二神にして芸術の神でもあるアポロンに音楽対決を挑んだ。 アポロンの竪琴と、パーンの角笛の対決の勝敗は、その演奏を聞いたトモロスの審判で決定することとなった。 だが相手が悪すぎた。流石にトモロスはアポロンの方が優れていると判断し、パーン本人も完敗を認めた。 しかしそれに意義を唱えたのが、偶然通りかかったミダスである。 彼はあまりにもワンサイドゲームだった事をやり玉に挙げ、この投票は不正ではないかと大胆にも問い詰めたのだ。もう一度言うがパーン本人は負けを認めているところにこれである。 このあたり、単純に「ミダスが崇拝するパーンを贔屓した」とも、「贅沢を嫌うミダスにはアポロンの洗練された演奏よりパーンの素朴な演奏の方が心地よく聞こえた」とも言われることがある。 どうあれ、文化・芸術の感性は人それぞれ。音楽で対決する以上そういう意見が出ることもあるだろう…… ……が、これを流せるほどアポロンが大人だったら、ギリシャ神話世界は平和である。 いきなりやってきて不義だと言われたアポロンは当然激怒。 「芸術を理解しない堕落した耳め!」 「お前の耳は人間のものじゃない!」 とかなんとか言ってミダスの耳をロバの耳に変えてしまったのであった。 こうして(多分)人類最古の獣耳属性を手に入れてしまったミダス王。 勿論そんな耳では噂になってしまう。最悪、全国民の笑いものである。 ミダスはターバンなどでできるだけ隠していたが、流石に髪を切る時はその耳を出さざるを得ず、それを理髪師に見られてしまう。 勿論口止めを頼むミダスであったが、理髪師は我慢できず植物に向かって「王様の耳はロバの耳」と呟いてしまう(*2)。 しかしその植物は意思を持つ植物だった為、木々にその噂は広がり、やがてミダスの家来すらそんな噂を言い出してしまう。 その事に激怒したミダスは噂を広めた犯人を探し出そうとするも、よくよく考えたら事の発端は自分だということに気付き大いに反省した。 その反省が認められたのか、アポロンは彼を許し普通の耳に戻したのであった。 …とまぁ、自分の欲望や主張を隠すことなく神に見せたせいで散々な目にあうものの、 最終的には許されて元に戻る事となる天丼芸を繰り返していている。 しかし神に喧嘩を売りつつも、最終的には潔く自分の愚かさと向き合い認めた為、無事に返される等、決して人間性に劣っているわけではない。 特にロバの耳のエピソードは「自分が悪いのに周りに責任を押し付けてあーだこーだ慌ててしまう」という誰にでもある失敗を書いている。…のだがそこから「やはり悪いのは自分だ」と反省できる人間かどうかは話が別。 そういう意味ではミダス王はやらかしはするし八つ当たりもするものの、最後には大人となって物語を終わらせている。 彼はほんの少し欲深く、そしてほんの少しプライドの高い、だが心優しい王なのである。 彼の一連の物語にはもしかしたら「失敗は誰でもする、そこから反省できるかどうかが問題だ」という教訓があるのかもしれない。 【親子関係】 ≪父親≫ ミダス王は子供の頃にゴルディアス王(ゴルディアース)の養子になったとされている。 このゴルディアス王も神話・伝承の持ち主で、フリギアの君主を決める際に 「神託を聞いた者が最初に出会う『車に乗った者』を王にすべし」 という神託を受けた預言者の前に牛車に乗って現れたことから王になり、王都「ゴルディオン」を建てたとされている。 ゴルディアス王は神託を与えてくれた神に感謝を示すため、自身の乗ってきた牛車を神に捧げた。 更に、この牛車を丈夫なヒモで複雑に柱に結び付けて「この結び目を解くことができた者こそ、このアジアの王になるであろう」と予言した。 多くの人間がこの「ゴルディアスの結び目」に挑戦したが、誰も解くことができないでいた。 そうして長い時が過ぎ去ったある日、この地まで訪れたのは遠征中のアレキサンダー大王。 彼は剣を持ち出すと、その結び目を一刀両断に断ち切ることで、結び目を解いたと言われている。 「手に負えないような難問を、誰も思いつかなかった大胆な方法で解決してしまう」という故事の一つである。 ところで、そんなモノを養父が残していた以上、当然ミダス王も結び目にチャレンジしたと思われるが…………。 駄目だったのだろう。まあ、仕方ない。 ≪娘≫ 話によってはミダス王の娘も登場する。 名前は「ゾエ」もしくは「マリーゴールド」ここではマリーゴールドとして話を進める。 ある日黄金化を手に入れたミダスは、彼女の大好きな薔薇に触り「黄金の花」に変えてしまう。 しかしマリーゴールドはあくまで「植物の薔薇」が好きであり、変わり果てたお気に入りの花を見て泣いてしまう。 「こんな金ぴかのバラ、ちっともきれいではないし、香りだってしないわ」 ミダスとしては能力を見せびらかしたかったのもあるかもしれないが、一番ほしかったのは娘の笑顔だった。 だが彼女には悲しい顔をされてしまう結果に終わったのだった。 ここで気付いていれば良かったのだが、なんとミダスはその後、娘に触れてしまう。 パンや水、薔薇ですら黄金に変えるその能力、人間の少女も例外ではない。 ある日ミダス王は、食べ物が食べられず悲しんでいる自分を慰めようとする娘に感動し、抱きついてしまう。(*3) 気付いたときには既に遅く、マリーゴールドはそのまま美しい黄金の彫像に変貌。 「花を黄金にされて泣く娘」の心を理解できなかったミダスは「娘を黄金にされて泣く」事になってしまったのだ。 そして物言わぬ黄金像になってしまった娘を見て、ミダスはようやく自分の過ちに気付くのであった。 というふうの娘を黄金像にして過ちに気づくというのは、現在のミダス王の物語のテンプレであるが、 実は彼女の存在は前述のイソップ寓話「さわると黄金になるお話」が初出。 その後、1800年代のアメリカの小説家「ナサニエル・ホーソン」の語るバージョンでもギリシャ神話上で初登場した。 つまり初出のギリシャ神話では娘までは黄金にしていないのである。 だが「人間が別の物質になる」という展開は当時物語を知った人たちに衝撃を与え、このシーンを題材とした絵画がいくつか書かれている。 こうして「娘を黄金にして過ちに気付く」という現在のパターンが定着するのであった。 なおこの時黄金にされたマリーゴールドちゃんだが、この後どうなったかは不明である。 また「娘」というが年齢層も不明であり、絵画では完全な幼女だったり年頃の乙女だったり様々である。 ただしそのままだと余りにも彼女が可哀想過ぎる為か、後年の作品ではパクトーロス川の水を掛けられ元に戻ったとされる事が多い。 どちらにせよロバ耳騒動の際には登場せず、史上初のケモ耳少女にはならなかった。 ≪リテュエルセース≫ 息子。 刈り入れ競争を強いて旅人を殺したらしいが、ヘラクレスに殺された。 一説ではヘラクレスはダプニスの為にリティエルセースを殺し、死後その領地をダプニス夫妻に与えたという。 【創作文化におけるミダス】 …と言いたいが、触れたものを黄金に変える欲深く邪悪な能力を持ちながらも 本人は欲深いながらも善良かつ反省し能力を捨て去った真人間であるミスマッチからか創作文化における彼本人の出番は非常に少ない。 ギリシャ神話のストーリーをなぞる作品では比較的採用率が高いものの、そこから離れた場合は一気に出番がなくなる。稀に名前が使われるくらいか。 しかし「触った物全てを黄金に変える」という欲望全振りの能力だけは、悪役として非常にわかりやすい為かよく使われている。 ちなみにもう一つの特徴ロバ耳も、現在ではエルフ耳とか獣耳とかが普通に使われている為か尚更出番がない。 ≪主な本人の登場作品≫ オリンポスガーディアン 海外のアニメ。名前の通りギリシャ神話を扱っておりミダス王も19話にて登場。 原点通りに黄金化能力を得たミダスの前に娘が現れ、つい癖でハグしてしまう。 気付いたときには手遅れで、娘は黄金像となってしまった。 …ここまでは原作通りだが、なんとその後ミダスは黄金になった娘を背負いながら、呪いを解く旅に出かける事となる。 町の人たちに怪訝そうな目で見られたり娘が盗賊に盗まれそうになったり災難にあうものの、最終的には前述の通りパクトーロス川に飛び込むことで、力が解除され娘も元通りとなった。 ちなみにこの娘ちゃんはかなり可愛く描かれており、原点と違い黄金になった城に大喜びであった。 ただし娘は助かったもののミダス本人は能力が無くなる代わりにロバの耳となってしまうオチであった。 絶対やれるギリシャ神話 第8話に登場。 こちらでは娘は未登場で、黄金化する人間は全裸の側女。 まずおっぱいだけが金になり、その後全身が固まるという妙にフェチい描写がなされている。 そして王は自らの性器もキンキンにしてしまい、能力を捨てる決意をするのであった。 なおロバの耳の話も収録されている。 Wonderland Wars ソウル(*4)「ロバ耳の王ブロウ」として登場。 他のメディアでは基本的に無視されやすい「王」という要素が強調され、「民の叫び、この耳しかと聞きつけた!」と勇ましい台詞と共にキャストを助けてくれる。 …のだがほぼ上位互換がいる事から採用率は低い。 他にもサポートカードに娘のマリーゴールドを思わせる黄金になりかけたドレスも登場している。 【余談】 ギリシャ神話には「触ったものをオリーブ油、穀物、ワイン」に変えてしまう「オイノトロポイ」という女性たちも登場している。 こちらはミダスと違い「食料品」に変える為か飢え死にはしなかったが、トロイア戦争の際にギリシア軍の食糧補給のために拉致されてしまう。 後にディオニューソスによって鳩に姿を変える事で逃げることができた。 だが別の話では触ったものではなく「オリーブ・麦・葡萄を大地より芽生えさせる力」を持っているともされる。 ≪余談、触ったものを黄金に変える能力の登場作品≫ 触った物を金にするという能力はインパクト抜群だがミダス王自体が善人よりの為か本人は登場せずとも能力だけが使われる事もある。 以下はその一例である。 クリックで開く 産女(伝承) 赤ん坊を抱いて欲しいと頼まれ抱いてあげたらお礼に金か力を与えると言われたので、「力が欲しい」と言ったら大力無双になって成功を収めたが、「金が欲しい」と言ったら食べ物が金に変わってしまい餓死したという伝承がある。 鬼神童子ZENKI 本連載記念すべき第一話のヴィランが、触った人間を黄金に変えてしまう憑依獣である。 その能力を与えられた欲深い男が、美人のOL3人の手を掴んで黄金像に変えていった。 アニメではその能力は失われたが、代わりに第4話にて町の人間まるごと黄金に変える敵が登場した。 ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて 貧乏暮らしをしていた少女がある日手に入れたアクセサリーをつけると、触ったもの全てを黄金に変える能力を得た。 こちらは割と制御可能らしく食べ物等には困っていなかったが、命を持つ動物まで黄金に変えたことに、少女の兄は激怒する。 その事に反省した少女は力を捨てようとするも、残念ながらミダス王の力とは違い邪悪なものだったため、少女自らが黄金像となってしまうのであった。 クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ アリエッタ・トワがミダスと同じ呪いをかけられるも、彼女は黄金を食べることができるので余り問題はなかった。 うらたろう 藤原秀衡が、触れたものを黄金に変える能力持ちのヴィランとして登場。 美しい女性を多数黄金像にして収集していた。 絶望の表情のまま黄金像にするという変なこだわりがあるらしく、とある女性が恐怖をはねのけて笑顔で黄金になった時は激しく狼狽していた。 ONE PIECE 劇場版『FILM GOLD』のヴィランギルド・テゾーロはゴルゴルの実を食べた黄金人間。 触れたものを黄金に変えるのみならず、領域内の黄金を自在に操作する能力で麦わらの一味を苦しめた。 アラジン 盗賊王の伝説 ディズニーのアニメ映画『アラジン』三部作(アラジン、ジャファーの逆襲)の完結編。 触れたものを黄金に変える秘宝「ミダスの手」を巡り、結婚を間近に控えたアラジンが盗賊団と対決する。 本作の「ミダスの手」は金色の掌に持ち手が付いた道具になっており、持ち手を掴めば害は無いが、手に触れたものは何であろうと黄金と化してしまう。 アラジンと盗賊団の首領にして彼の生き別れの父・カシームは、紆余曲折の果てに伝承に語られる「まぼろし島」の深部でこの秘宝を発見する。 そこへ宝の独占を目論むカシームの部下・サルークが乱入。アラジンの命と引き換えにミダスの手を要求するが、対するカシームはあっさりこれを投げ渡す。 飛んできたミダスの手を鷲掴みして勝ち誇るサルーク。だがその直後……どうなったかは上記の説明からお察しください。 最終的にミダスの手はカシームの手に渡る。 原典と異なり本人の意のままに宝を得られる道具ではあったが、「息子アラジンこそが真の宝」と悟ったカシームの手により海中へ投げ捨てられた。 神撃のバハムート ミダスの妹として「リテュエル」が登場。 こちらでは黄金都市ゴルディナという、町だけでなく人々全てが黄金になってしまった街の姫として登場。 兄によって自らも黄金化能力を得ており、「災厄の王女」呼ばれているが本人は良い子。 自分だけが元に戻った事もあり、都市を救うために旅を続けている。 ロマンシング サ・ガ3 術として「タッチゴールド」、そして棍棒ゴールデンバットの固有技にそのものずばりの名称「マイダスハンド」がある。 性質はどちらも同じで、使用するとおもむろに相手に向かってダッシュし接触しにいく。 そして首尾よく命中すれば相手を黄金に変えてしまう。石化攻撃の亜種である。 これで倒した相手からは金(オーラム)の入手量が増えるというありがたい追加効果もある。 (ただし持ち物も金になってしまうせいか、アイテムは落とさなくなる) Magic the Gathering King Macar, the Gold-Cursed / 黄金の呪いのマカール王 (2)(黒)(黒) 伝説のクリーチャー — 人間(Human) 貴族(Noble) 神啓 ― 黄金の呪いのマカール王がアンタップ状態になるたび、クリーチャー1体を対象とする。あなたはそれを追放してもよい。そうしたなら、金(Gold)トークンを1つ生成する。(それは「このアーティファクトを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つアーティファクトである。) 2/3 (普通に使えば)毎ターン1体のクリーチャーを金に変え、自分のものに出来る。 イラストも黄金の山に埋もれながら頭をかきむしって苦悩しているもので、傍らにいるペットらしきネコ科の動物や、奥にいる娘と思しき少女が黄金の彫像と化してしまっている。 もっとも、マカール王の効果は任意なので、ミダス王程の苦悩は無いかもしれないが(*5)。 トゥームレイダース(一作目) その名もズバリ『Palace Midas(ミダスの宮殿)』というステージが存在し、そのメインギミックにこの能力を用いられている。 ステージ進行のためのキーアイテムとして3本の「Lead Bar(鉛の延べ棒)」を入手でき、ステージ出口の扉にはその延べ棒を差し込めと言わんばかりの窪みがあるのだが、「Lead Bar」をはめ込むことができない。 そこで、ステージ内にある巨大なミダス王の像の、地面に落ちている手に対して「Lead Bar」を使うことにより「Gold Bar」へと変換、それを使って扉の鍵を開くことができるようになる。 像にはデカデカと「MIDAS」と書かれているものの、ゲーム内ではヒントとしてミダス王の伝説が示されるわけではないので、当時は頭を悩ませたプレイヤーが多かったことと思われる。 ちなみにうっかりララ本人がミダス王の手の上に乗ってしまうと、全身が黄金となってゲームオーバーになってしまう。 追記修正は、家族を黄金像に変えた方がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ロマサガとかアリアンロッドとかでも技として出てきていたような気がする -- 名無しさん 前に見たような気がするが…復旧項目かな -- 名無しさん (2020-04-02 23 07 33) (2020-04-02 23 02 41) 欲望を満たす王 -- 名無しさん (2020-04-02 23 16 17) ディズニー版アラジンの3作目では(手だけ)登場していた -- 名無しさん (2020-04-02 23 26 11) ↑3 とりあえずサルベージ系のページには記載無かった。その割に貧民聖櫃大富豪が載ってないのは不思議だけど -- 名無しさん (2020-04-02 23 31 07) オーレンジャーに出てきたバラゴールド -- 名無しさん (2020-04-02 23 52 11) ロバの耳って、発覚後ショック死ってパターンなかった? -- 名無しさん (2020-04-03 00 45 28) クロボンゴーストに出てくるMSのミダスは付け加えるべきかな? -- 名無しさん (2020-04-03 01 22 56) ↑本人でも能力引用でも無いしノーカンかなぁ。名前だけ借りてる系列挙し始めると一覧項目になりかねないし -- 名無しさん (2020-04-03 02 09 05) ロマサガだと英語の発音で「マイダスハンド」と呼ばれる -- 名無しさん (2020-04-03 03 02 21) 「触れた物を金に変える王様」と「王様の耳はロバの耳」は知っていても、それが同一人物だとは知らない人も結構いるんじゃないだろうか -- 名無しさん (2020-04-03 09 31 47) mtgにもネタ使ったカードがあったな -- 名無しさん (2020-04-03 09 40 41) ギリシャの神相手に二回もヘマをやらかして、しかし最終的に無傷で済ませているのは、そこらの英雄や怪物より凄い気もする。 -- 名無しさん (2020-04-03 09 43 16) 神撃のバハムートの「リテュエル」が(世にも珍しい)ミダス王関係のキャラクターだな。彼女自身が記事内にもあるミダス王の娘で、黄金にされて100年経って自分だけ呪いが解け、同じく黄金に変えられてしまった故郷を元に戻す方法を探す子だったはず -- 名無しさん (2020-04-03 10 05 04) ↑2 自分に忠実なだけで悪人ではないからね……と言いたいところだけど基本善人も報われないのがギリシア神話なんだよなぁ……(呆れ) -- 名無しさん (2020-04-03 10 31 11) 無辜の一般人が神のワガママで酷い目に遭うのも珍しくない… -- 名無しさん (2020-04-03 12 10 28) ↑6 知ってたけど、間にアポロンとパーンの音楽勝負の話が挟まるのは知らなかった。黄金化の力から逃れる代償として耳をロバのものに変えられたものだと思ってた。 -- 名無しさん (2020-04-03 13 29 14) アーマード・コア3にもミダスってキャラが居たっけな、グレネード装備のガチタンで、金じゃなくて鉄屑に変えられるんだけど -- 名無しさん (2020-04-03 20 11 00) ↑7「黄金化/Aurification」「金箔付け/Gild」「黄金の呪いのマカール王/King Macar, the Gold-Cursed」か -- 名無しさん (2020-04-03 20 56 25) ディズニーのヘラクレスにも王と娘が出てきた 彼に力を与えたのはバッカスだった -- 名無しさん (2020-04-03 21 45 06) Cにミダス銀行 ミダスマネーがあったがこれが元ネタ? -- 名無しさん (2020-04-03 21 55 52) クロスボーンガンダムのミダスで元ネタを知った -- 名無しさん (2020-04-03 22 16 05) ミノス王とごっちゃになる -- 名無しさん (2020-04-04 09 29 48) 最近では高橋慶太郎の「貧民、聖櫃、大富豪」で幼い女王陛下に召喚されたイケメン獣耳セイバーやってるね。 -- (2020-04-04 23 43 20) ゴッドオブウォーにも出てたな、クレイトスさんにボコボコにされて溶岩の海を渡る道具にされたいと哀れ -- 名無しさん (2020-04-04 23 52 49) ハヤテのあいつがいたな -- 名無しさん (2020-04-06 09 51 31) 物理法則を乱す王…プッ -- 名無しさん (2020-04-06 12 11 13) そもそも「ミダス王」の項目なのに特に関係なければ名前繋がりでもない黄金化能力について挙げる必要ある?黄金化で項目建てたら? -- 名無しさん (2020-04-06 19 53 56) 王様の耳はロバの耳の童話だと「ロバの耳を笑ったものは全員死刑だ」という怖い王だった しかしよく考えると理髪師が悪いわな なんか秘密バラしたくてうつ病にかかって「バラしたら殺されます」医者「じゃあ穴を掘ってそれに叫びなさい」 という流れだが -- 名無しさん (2020-10-22 01 59 54) マリーゴールドちゃんだけど、子供の頃読んだ話だと「川の水かけたら元に戻る」って描写があったんだけど、児童文学だったしオリジナルで追加されたのかな? -- 名無しさん (2020-11-17 09 27 28) マカール王は黒なのが最高に皮肉 -- 名無しさん (2020-11-17 10 05 09) 今じゃ獣耳は可愛い女の子につけるものみたいな風潮があるけど、最古の獣耳はオッサンについていたというある種の衝撃。しかもロバだ。ちなみに王様に獣耳がついているバージョンは各地にあるらしく、ロバ以外に馬耳だったりヤギだったりするパターンがあるらしい。 -- 名無しさん (2021-06-22 22 01 32) 同じく「触れたもの全てをワインに変える」能力を授かったオイノトロポイらが特に飢え死にしてないところを見るに、欲深いのがいけないのか、酔っ払ったデュオニソスが能力のオンオフ機能つけるのを忘れたのか…… -- 名無しさん (2021-08-24 12 58 26) どこかの作品で「触ったものを黄金に変える能力」ではなく、お菓子に変えてしまう能力というものもあったな。 -- 名無しさん (2021-08-24 13 15 47) ギリシャ神話はフリーダムを体現したような登場人物たちだ。 -- 名無しさん (2022-08-22 18 32 23) 案外クッパ大王とか両津みたいな感じの人だったのかもしれない… -- 名無しさん (2022-11-24 23 21 53) 召し使いに食べさせてもらえばいいじゃん -- 名無しさん (2024-04-11 11 19 05) ↑ビット・ザ・キューピッドでは召し使いに口の中に入れてもらった食べ物まで金になってた気がする。 -- 名無しさん (2024-04-14 14 25 48) せめて能力にオンオフ機能ついてれば -- 名無しさん (2024-04-14 15 02 24) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/7983.html
登録日:2011/05/14(土) 16 50 08 更新日:2022/05/18 Wed 17 48 55NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 ギリシャ神話 ゼウス仕事した 善行 夫婦 愛 神話 連理の枝 夫婦の樹はギリシャ神話の物語の一つである。 「レイプ魔」だの「何かと穴があったら入れたい、テューポーン先生(゜∀゜;ノ)ノ」 と陰口の止まないことで有名なゼウスが善き神様としてちゃんと仕事した数少ない話である。 老夫婦のセリフは割と有名で形を変え、様々な所で使われている。 あらすじ ある日、ゼウスとヘルメスは地上の人間が堕落してないかを確かめるために、みすぼらしい姿で地上の町にやって来ました。 しかし町の住人は遊び呆けているばかりか、みすぼらしい姿のゼウスたちを乱暴に追い出しました。 よくみると犯罪者も増え、自分たち神々に対する信仰も薄れているようです。 町の様子にゼウスはため息をついて、 「はあぁ~、なんとだらしない連中だ。いっそノアるか……」 そのゼウスの物騒なセリフに、普段は落ち着いた性格のヘルメスも町の乱れた様子や先ほどの自分たち神々に対する無礼に腹を立てていたのでしょう、 あわや頷きそうになりました。 しかし、ふと気まぐれに空を見上げますと山の上に細い煙が登っているのが見えます。どうやら人が住んでいるようです。 まだ1日が終わったわけでもない。ノアる、ノアらないを決めるのはあの家を調べてからでも遅くはないだろう。ゼウスたちは思い直し、山の上に向かいました。 果たして煙の下には小さな家があり、老夫婦が住んでいました。 老夫婦はみすぼらしい姿のゼウスたちを見て、さぞかし疲れたでしょうと親切にもてなします。 遠い国から旅をしてきて腹をすかしたといえば自分たちはもう、食べたからとお腹を鳴らしながら食事を出し、 今夜は冷えるでしょうと一つしかないテーブルや椅子を薪代わりに暖を取ってくれたり……。 健気な老夫婦の姿を見てゼウスたちは腐ったリンゴの中に素晴らしい傑作があったことだと喜びました。 そして自分たちの正体を明かし、驚く二人を横目に先ほどの堕落した町の人間を家畜と野菜に変え、与えました。 更に二人の家を豪華な神殿に変え、褒美に与えようとしました。 しかし、老夫婦二人は、 『あまりに自分たちには豪華過ぎます、出来れば屋敷としてではなく、あなた様達のいらっしゃった記念の神殿にしてくださいませ、そうすれば管理人として暮らす理由が出来ます。』 と控えめに申し出ました。 ゼウスはますます気に入り、ならば別に一つ聴いてやると言いました。 老夫婦は、 『ならば、私たちは子供も無く寂しさをお互い慰め合って生きてきました。老い先も短いので最後を迎える瞬間も同じ時にしてくださいませ』 と願い出ました。 二人の欲の無さを喜び、ゼウスとヘルメスは、 『その願い叶えたぞ!』 と一叫びと共に雲の彼方に消えていきました。 さて、それから老夫婦はきちんと神殿の管理をしながら数年を暮らしていきました。 そんなある日、神殿の入り口を右左に分かれて掃除をしておりますと二人とも足が動きません。みると足が樹になってきています。 この日がきたか、二人はお互いの名前を叫びながらなんとか手を握ろうと腕を伸ばします。 しかし、伸ばした腕もどんどん枝になっていくのを見て、叶わないと悟り、二人は同時に叫びました。 「「最高の人生をありがとう」」 お互いの最後の言葉が同じだったことに驚いた二人でしたが、やがて満足そうに目蓋を閉じるのでした。 ヘルメス「良い樹が生えましたね」 ゼウス「ああ、地上で最も美しい樹だ……」 天界では二人の神が満足げにその二本の樹を眺めていました。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ゼウスは人間から神に近い不死性や能力を奪っているから、人としての本分を全うしようとしたこの二人はさぞかし素晴らしく見えたろうな このような年寄りになれたらいいもんだ -- 名無しさん (2014-01-11 05 43 23) 町の人間wwwwwwww まあ今回は仕方ない -- 名無しさん (2014-01-12 17 17 19) ノアるってwwそんな聖☆おにいさんのバベるみたいに気軽に言うなよww -- 名無しさん (2015-01-08 13 58 26) ギリシャ神話だとノアに相当するのはデウカリオーンだから、この場合だとデウるってのがしっくりこない? -- 名無しさん (2015-02-14 18 08 36) まあノアってるんだよね、結局 -- 名無しさん (2015-10-10 13 30 45) 彼ら気分屋だしね -- 名無しさん (2015-11-18 02 22 51) ↑3 ノアのいつわのほうが日本での知名度ははるかに高いから、これでいいんじゃないの?神話好きじゃなければ「デウカリオン?誰それ?」って人がほとんどだと思う。 -- 名無しさん (2016-02-13 10 53 06) 俺が読んだのだと街の人達を鳥に変えて、街自体も湖にして沈めてたな -- 名無しさん (2016-10-23 03 56 05) 里中真知子のギリシャ神話の漫画で読んだけどいい話だったな -- 名無しさん (2017-07-11 13 32 27) 神話らしい神話 -- 名無しさん (2018-02-14 22 32 44) 二人の名前は妻がバウキス、夫がピレモンだったはず -- 名無しさん (2021-02-26 07 35 10) おかしい・・・いい話すぎてギリシャっぽくないぞ。 -- 名無しさん (2022-05-18 16 39 19) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/40115.html
登録日:2018/08/07 Tue 22 06 54 更新日:2022/09/09 Fri 11 29 48NEW! 所要時間:約 15 分で読めます ▽タグ一覧 Fateサーヴァントネタ元項目 ギリシャ神話 ケイローン ケンタウロス 人格者 伝承 先生 半人半馬 大賢者 完璧超人 射手座 師匠 弓矢 教育者 獣人 神話 賢人 賢者 養育者 馬 ケイロン(*1)とは、ギリシャ神話に登場する人物である。 半人半馬のケンタウロス族のひとりであったが、野蛮とされる彼ら一族のなかでも 例外的に高い知性と高潔な人格を兼ね備えていた。 さらにありとあらゆる知識・技術に精通しており、数多くの英雄たちの師父となって教え導いた。 神々含めたギリシャ神話世界すべての人物のなかでも最も高名かつ有徳な人物のひとり。 【概要】 ケイロンはケンタウロス族の賢者と称えられている。 クロノスを父に持ち、アポロンとアルテミス兄妹に養育され、神の血と技を引き継いだ。 成人してからは自分がされたように数多くの親の無い子を引き取り、その技術を惜しみなく与えて育てた。 そしてその子らの多くが長じて英雄となり、ケイロンの名声をいやがおうにも高めたのである。 ○出自・血縁について ケイロンは他多くのケンタウロス族と出自を異にしている。 彼は神々の王ゼウスの父である大神クロノスの直接の息子なのだ。 母親は妖精(ニンフ)であるピリュラで、ドロプスという兄弟がいたともされる。 彼は成人してから妖精(ニンフ)カリクロを妻とし、彼女との間にメラニッペ・オーキュロエ・エンデイスの三人の娘、 そして息子のカリュストスをもうけた。 ○知識・技術について ケイロンという名は「腕」を意味する。 それも「腕前」などといった「技術をともなう『腕』」という意味合いの言葉である。 彼はその名の通り、その腕に数々の技術を宿していた。 アポロンからは予言・医術・音楽を、アルテミスからは弓術・槍術含めた狩猟の技術を。 ほかにも占星術や、競技や格闘などの体術を伝授されていたという。 また武術や馬術などにも明るく、当然のように詩や学問についても深い造詣を持ち、 そしてそれらを他者へわかりやすく身につくように教え諭すすぐれた教育の手法の持ち主でもあった。 ○身体・性格について 彼の体についてだが一般的なケンタウロスと違い、下半身の前足が人間のものであったとされる。 つまりは人間の体の腰の部分から馬の下半身が生えているような形態である。 これは一般的なケンタウロスよりもより人間に近いことを示しているとされる。 また必ず衣類を身につけているともされ、これもまた人間寄りの存在である象徴だという。 (ただ後年では普通のケンタウロスのような外見とされることが多くなった) あと彼は父である大神クロノスから不死の力も受け継いでいた。 なので本来であればどれだけの傷を負っても蘇生し、年も取らないはずであった。 しかし皮肉なことに彼はこの力により悲劇的な最期を迎えることになってしまうのである。 またその性格については、だれひとり異論を挟まないであろう人格者である。 彼はその棲み処のまわりで薬草を育て、周辺の人々に医療をほどこしていた。 また縁もゆかりもない子供を引き取り育て、己が持てる知識や技術を使って人を助け、それらを乞われるままに教えてもいった。 彼のもっともすぐれていた点は技術でも知識でもなくこの精神性にあると言っても過言ではないだろう。 ただケンタウロス族全般に見られる保守的な面は彼にもあったようで、体面を非常に重んじていた部分があった(後述) 【神話について】 ケイロンは他多くのケンタウロスとは違い、大神クロノスの実の息子という高貴な血筋を持つ人物である。 しかし幼少期に親と別れることになり、アポロンとアルテミスに養育された。 そして数々の技術と知識を得た彼は、数多くの英雄を育て上げた。 しかしその生涯は、彼の体に流れる神の血と心に秘められた高潔な人格ゆえに 悲劇的な結末を迎えることになってしまうのである。 ○誕生・幼少期 はるか昔まだゼウスが幼かったころ、ゼウスの父大神クロノスはで美しい妖精(ニンフ)ピリュラ(*2)を目に留めた。 クロノスは彼女の警戒を解くため、また妻レアの目をあざむくため、馬の姿となってピリュラに近づきそして交わった。 しかしクロノスはレアに見つかり、馬の姿のままその場を駆け去ってしまう。 その身にクロノスとの子を宿したピリュラも住んでいた土地を追われ(*3)放浪の末たどりついた土地でわが子を産み落とした。(*4) しかし馬となったクロノスによって授かり産まれた子は半人半馬の獣人であった。 ピリュラは腹を痛めて産み落としたわが子の姿を見て悲嘆にくれ、その悲しみのあまり菩提樹へと変わってしまった。 こうしてケイロンは産まれてすぐ両親を失ってしまう。 しかし彼の年若い甥と姪にあたるアポロンとアルテミスに引き取られ、そのもとで成長した。 幼いケイロンは文化の父母とも言える兄妹から、さまざまな技術と知識を学んでいった。 しかしそれよりも何よりも彼がふたりから授けられた最も価値あるものは、 親からうとまれたわが身に向けられた慈愛の心であったかもしれない。 成人したケイロンはかつて自分がアポロンとアルテミスにそうされたように、 親無き子を引き取りわが子のように育て、自分の知識と技術を惜しみなく与えていったのである。 ○賢人としての活躍 クロノスの子として産まれアポロンとアルテミスに育てられたケイロンは、成人するころにはもう名士としての評判をほしいままにしていたようである。 彼はテッサリアのペリオン山の洞窟に住み、そのまわりで薬草を栽培して周囲の人々に日々すぐれた医術をほどこしていた。 ケイロンは乞われるがままにその知識と技術を人々へ授けることで多くの英雄たちの師父となり、また悩み苦しむものへは自ら進んで手を差し伸べてもいたのである。 ●ケイロンに育てられた、教えを受けた者たち ペレウストロイア戦争の勇士アキレウスの父。あるときペレウスは罠にはめられペリオン山中に丸腰で置き去りにされてしまう。危うくケンタウロスに襲われそうなところを救ってくれたのがその山の主ケイロンだった。その後ペレウスは美しい海の女神テティスに心惹かれ、彼女を捕らえようとする。しかし鳥に獣に大木にと目まぐるしく姿を変えて逃げまわるテティスをどうしても捕まえることができない。悩む彼の前にふたたびケイロンが現れ助言する。「一度捕らえたら、何が何でも手を放さぬことだ。 彼女がどんな姿になろうともな」ペレウスはこの助言に従い、洞窟で身を休めていたテティスを捕まえ組み伏せる。水に炎に獅子に蛇にと変化するテティスを、それでもペレウスはしっかり捕らえ放さない。テティスもついに根負けしペレウスを受け入れた。夫婦となったふたりはケイロンの住むペリオン山で結婚式を行い、多くの神々を招待した。招かれた神々がふたりに祝いの品を贈るなか、ケイロンは一振りのトネリコの槍を手渡した。この槍はヘパイストスが鍛えアテナが研いだ刃先を持ち、のちにアキレウスの手で振るわれることになるのである。 アキレウス叙事詩「イリアス」の主人公、トロイア戦争で一騎当千の活躍をした大英雄。母テティスは赤子の彼を冥府の河(ステュクス)にひたして不死の肉体を与え、さらに人間の部分を捨て去り神とひとしい存在にするため火にくべようとした。しかしそれを見つけたペレウスがとっさにテティスを払いのけアキレウスを抱きとる。不死であったアキレウスの体は火でも傷ついていなかったが、冥府の河(ステュクス)の流れにひたされたときテティスがしっかと握っていたかかとだけは無残に焼け落ちてしまっていた。ペレウスはケイロンのもとに駆けこみアキレウスを救ってほしいと願う。ケイロンは俊足の巨人ダミュソスの死骸から足首を取り外してアキレウスに移植した。子を奪われたテティスは失望し父子のもとを離れ海へと帰ってしまう。母なきあとのアキレウスは、そのままケイロンの手で養育された。ケイロンから巨人の剛脚、そして神の技と武器を与えられたアキレウスは、トロイア戦争に参戦し無双の戦いぶりを見せつけることになる。 アスクレピオス死者をも甦らせ死後には神の座まで登りつめた名医。アポロンの罰を受けて死んだ母コロニスの胎内からヘルメスによって助け出され、ケイロンに育てられた。幼いころから医術の才能を見せ、ついには師ケイロンやアポロンをも超える腕前となり、アテナにメデューサの血を授けられてからは死者を蘇生させるまでになってしまった。そして数々の死者を冥府から連れ戻したため冥王ハデスの逆鱗に触れ、ゼウスの雷霆で撃ち殺されてしまったのである。 アリスタイオスアポロンの息子で、人々に養蜂やオリーブの栽培法を伝えたとされる神。母はラピタイ族の王女であり狩猟を好んだ女傑キュレネ。ある日キュレネが山中で獅子を格闘で仕留めたのを見たアポロンは、その猛々しい美しさに心を奪われてしまった。アポロンが思い悩んだ末ケイロンに相談すると、彼はこう予言した。「ぜひ彼女をお迎えなさいませ。 産まれてくる子は不滅の神となることでしょう」産まれてきた子はケイロンに育てられ詩神(ムーサ)たちから教えを受け、成長してからは人々に文化を授け尊敬を集め、ついにはケイロンの予言通り栄光ある神々として天に昇っていったのである。あと彼の息子アクタイオンがアルテミスの怒りを受けて鹿の姿にされたあげく飼い犬たちに噛み殺されてしまった時、その死を悼んだケイロンは飼い主を失って悲しみにくれる犬たちをなぐさめるためアクタイオンの像を作ったと言われる。 その他上記の他にも彼に師事した・治療を受けた・援助されたとされる英雄は数多い。アルゴ船に乗りこみ数々の冒険を繰り広げたイアソンや彼が率いたアルゴ船乗組員(アルゴノーツ)であるカストル、テラモン、カイネウス、オイレウス。アキレウスとともにトロイア戦争を戦い抜いたパトロクロス、大アイアス、ポイニクス。あとはかのヘラクレス・ペルセウス・テセウスら大英雄たちも、ケイロンから教えを受けたことがある様子。 ○その最期と死後 ケイロンは神の血を引く不死の肉体と、苦しむ人々にその手を差し出さずにはおれぬ慈悲深き心の持ち主だった。 しかし彼はその心と体を持つがゆえに苦境へと追いこまれ、苦しみに満ちた最期を迎えることとなってしまったのである。 テッサリアで巻き起こったラピタイ人とケンタウロス族の戦い、ケンタウロマキア。 この戦いでケンタウロス族は敗北し、テッサリアの地から追い払われていった。 それは賢者ケイロンも例外ではなく、彼もまたペリオン山を追われペロポネソス半島のマレア岬へと落ちのびていった。 その後、アルカディアのポロエ山へと逃れていたケンタウロス族がヘラクレスと衝突。 しかし彼の剛力とヒュドラの毒矢の前にまるで太刀打ちできず壊滅させられる。 生き残った者たちはさらに追撃してきたヘラクレスから逃れるため、マレア岬のケイロンのもとを目指す。 命からがら逃れてきた彼らをケイロンは迎え入れ、追いついてきたヘラクレスと対峙する。 ヘラクレスは武術の師であるケイロンを前にしてもその手を緩めず、容赦なく毒矢をケンタウロスらにはなつ。 その矢はケンタウロス族エラトスの腕に命中し、さらにそれを貫いて後ろにいたケイロンの膝に突き刺さった。 この事態にヘラクレスは戦意を喪失、ケイロンを助け起こす。 ケイロンはすぐさま傷の治療を行うが、どんな薬草や彼の腕をもってしてもヒュドラの毒は癒えることが無かった。 その毒は不死であるケイロンにさえ死を与え、しかもそのたびに不死の肉体は即座に蘇り再び毒と死の苦しみを味わうことになってしまう。 この業苦の前にケイロンは、自分を死なせてくれるようにとゼウスに願った。 ゼウスはこの願いを聞きとどけ、ケイロンから不死の力を奪い安らかな死を与えた。(*5) ゼウスは彼の死を惜しみ、その功績と人格を顕すため、彼の姿を天に掲げ射手座としたのだという。(*6) ○娘たちの物語 英雄たちの師父としての神話を多く残すケイロンであるが、彼の家族についてもいくつかの伝承が残っている。 それらからは賢者としての彼とはまた違う、私人としてのケイロン像が見えてくるようで興味深い。(*7) メラニッペケイロンとカリクロの娘。テッサリア王アイオロスにかどわかされて襲われ、彼の子を身ごもってしまう。父のいるペリオン山まで逃れたメラニッペであったが、厳格な父ケイロンは自分のことも子供のことも許しはしないだろうと恐れをなす。そのためメラニッペはアルテミスに祈り、自分と子供を馬の姿に変えてもらった。(*8)そしてその後天に上り、こうま座になったのだと言われる。 オーキュロエケイロンとカリクロの娘。利発な女性で、父から多くの技術を受け継ぎ、特に予言の術に優れていた。しかしアポロンから父に託された赤子のアスクレピオスを目にしたとき、彼女は憑かれたように彼の未来を口にする。「幼な子よ、あなたは全世界を救う者になるのです!」「死者をも甦らせたあなたは、自身もまた神の怒りを受けたのち神として蘇るでしょう!」「そして・・・ ああ、お父様、あなたもその不死の力で蘇ることになるのです」「塗炭の苦しみにさいなまれながら、何度も、何度も・・・」予言の力を抑えきれずに父の最期までもを口走ってしまうオーキュロエは、ついに自分の運命までもを語り出す。「そして、そしてわたしも・・・ 神の怒りを受けて、ああ・・・」「未来のことなど、知らないほうがよかった・・・ああ、わたしは、人でなくなっていく」「草をほおばりたい、野原を駆けまわりたい・・・ ああああ、わたしは、お父さまのように ― 」言葉を言い終わらないうちにオーキュロエの姿はゼウスの怒りを受け馬そのものとなってしまった。ケイロンは哀しんでアポロンを頼るが、ゼウスの下した罰はさすがにアポロンであってもいかんともしがたかった。馬となった彼女はヒッペと名を変えられ、言葉と知恵を失ったまま生きることになったのだという。 【神話の後のケイロン】 獣人でありながら賢者そして人格者として名をはせたケイロンは、その悲劇的な最期もあいまって 後の文化でも多くの人々から敬慕を受けて、さまざまな作品で取り上げられてきた。 アキレウスをはじめとした少年時代の英雄たちにかいがいしく弓や楽器の扱いを教える姿が、多くの絵画など芸術のモチーフとなって残されている。 またダンテの神曲においても一族ごと地獄の住人となったケンタウロス族の長として登場しており、 ネッソスに指示を出して主人公らを案内させるなどした。 現代においてもケンタウロス族の中で・・・ というより人間神々すべて含めたギリシャ神話全体のなかでも数少ない人格者として、 これらを主題とした作品では貴重な存在となっている。 それを抜きにしても獣の姿をした異形の賢者という特異なキャラクター性は多くの創作者たちの想像力を刺激し、 ファンタジー作品を中心にいまも大きな存在感を示している。 【主な登場作品】 ここでは神話のケイロンもしくはそれをモデルとしたキャラクター、 そして射手座をモチーフとしている、ケイロンをイメージできるキャラクターを取り上げる。 (なので天体としてのサジタリウスから命名されているものや弓矢などの武器は除外) その他のケンタウロスについてはこちらで取り上げる。 ケイローン(Fateシリーズ):アーチャーとして召喚された大賢者。当該項目参照。 射手座の黄金聖闘士(聖闘士星矢):十二宮を守る黄金聖衣に選ばれた聖闘士。人格者がそろっており、聖闘士らのリーダー的存在であることも多い。アイオロス:本編における射手座の聖闘士で、獅子座の黄金聖闘士アイオリアの実兄。赤子であったアテナの化身城戸沙織を守るため命を落とすが、その精神は聖衣に宿り星矢たちを励まし続けた。 ゲシュタルト: NEXT DIMENSIONにおける射手座の黄金聖闘士。神話のケンタウロスそのままの人馬一体の肉体を持つ。 シジフォス:THE LOST CANVASでの射手座の聖闘士。個別項目を参照。 星矢:それまでも一時的に射手座の聖衣をまとったことがあったが、Ωにおいて正式な射手座の聖闘士となった。 聖騎士ケイロン(シャイニングシリーズ):「シャイニング・ティアーズ」から登場したケンタウロス族の騎士。ルーンベール聖騎士団団長で、世界を救った四勇者のひとり。 賢者ケイローン:遊戯王オフィシャルカードゲームに登場するモンスターの1体。アニメ由来であり、魔法・罠カードを除去できる。 ケイロン:星野之宣の短編「射手座のケンタウロス」に不死身の生物「ケイロン」が登場する。 追記・修正は親無き子に手を差し伸べてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ケイローンは弟子に馬術も教えたらしいが、最初はとりあえず自分の背中に乗せたんだろうか…。「いいですか、馬の気持ちを知るのです…。どうしてそこでやめるのですか!ムチです、ムチを振るって私を激しく叩くのです!さあ!」 -- 名無しさん (2018-08-08 03 54 20) ↑やっぱりギリシャ神話には変態しかいないのか(呆れ) -- 名無しさん (2018-08-08 05 45 15) 賢者ケイローンっていたなあ。昔は結構強かった。今はリンクスかね -- 名無しさん (2018-08-08 09 32 54) ↑2 アキレウスとケイローンを描いた絵画はどれもこれもちょっとアレな雰囲気が・・・ -- ページ作成者 (2018-08-08 14 37 09) 永劫終わらぬ多頭竜ヒュドラの毒が、不死身を捨てろと囁くものの、取るに足りぬわ。片腹痛し。 -- 名無しさん (2021-04-08 22 44 03) 数多くの英雄たちのししであり、ただ一人ケンタウロス族のなかで穏やかな性格をしている。最期だけ本当にかわいそう。 -- 名無しさん (2022-03-02 22 53 51) ↑師匠ですね。まちがえました。 -- 名無しさん (2022-03-02 22 54 32) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/karanemi/pages/1412.html
クリュセイオン・アオル 作品名:神統記 使用者:- ローマ・ギリシャ神話に登場する武器。 ギリシャ神話の怪物クリュサオルが誕生時に抱いていた剣。 神話上で使用されたことはない。 武器についての詳細誕生時に抱いていた剣 関連項目 関連タグ リンク 武器についての詳細 誕生時に抱いていた剣 メデューサの子クリュサオルが誕生時に抱いていた黄金の剣メデューサ(ゴルゴーン)がペルセウスに首を刎ねられた際に生まれた。メデューサの愛人だったポセイドンとの子とされている。 神話上では武器として使用されない。肝とかサイズとかの方が強調される さて 彼女の首を ペルセウスが刎ねると そこから大いなるクリュサオルと馬ペガソスが躍り出た。 この馬にその名がついたのは 大洋の泉のほとりに 生まれたからで 他はその手に黄金の剣をもっていたことか ら その名があった 関連項目 関連タグ ローマ・ギリシャ神話 刀剣 武器 神剣 リンク Wikipedia クリュサオル
https://w.atwiki.jp/f_go/pages/2148.html
+ 〔ギリシャ神話系男性〕特性持ち一覧 Class Rare Name 剣 3 テセウス 1 イアソン 弓 5 オリオン 超人オリオン 4 ケイローン 2 パリス 槍 3 ヘクトール 騎 5 イスカンダル アキレウス オデュッセウス ネモ 4 ネモ〔サンタ〕 3 アレキサンダー 術 3 アスクレピオス 狂 4 ヘラクレス 1 アステリオス エネミー ケンタウロス、メガロス、ミノタウロス、頭にオリオンが乗っているエネミー各種、アカイア兵、アトランティス防衛兵、オリュンポス兵
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/41659.html
登録日:2019/3/17 (日曜日) 23 09 00 更新日:2024/02/14 Wed 07 40 56NEW! 所要時間:約 11 分で読めます ▽タグ一覧 うみへび座 アニヲタ悪魔シリーズ ギリシャ神話 クトゥルー神話 テュポンの一族 ドラゴン ハイドラ ヒドラ ヒュドラ ヘラクレス モンスター 不死身 再生 多頭竜 大蛇 幻獣 怪獣 毒竜 沼 海蛇 猛毒 神殺し 神話の怪物 英雄殺し 西洋妖怪 ヒュドラとはギリシャ神話に登場する海蛇の姿をした怪物である。 名前はギリシャ語で水蛇を意味するhydrosに由来し、英語ではハイドラとも。 ヒドラと表記することもある。 猛毒を持っており、ヘラクレスがその毒を用いたことでも知られる。 ▽目次 概要●多頭の怪物 ●ヒュドラの猛毒 余談 創作物に登場するヒュドラ ヒュドラがモチーフになった創作物 概要 ●多頭の怪物 テュポンとエキドナの間に生まれた数ある怪物の一体であり、 黄金のリンゴを守っていた多頭竜ラドンや冥府の番犬ケルベロスとは兄弟の関係に当たる。 首の数は伝承によって5本から9本と一定しないがとにかく多頭であることは確かで、 体内には非常に強力な猛毒を備える上に首は斬り落としても再生するだけでなく増えるという厄介な特性を持っており、 しかも中央の首だけは不死身だった為どうやっても殺すことができないという攻守ともに優れた反則のような能力を備えていた。 ヘラクレスの12の試練の2つ目の試練に登場する事で有名であり、 再生力と猛毒でヘラクレスを苦戦させるものの、従者として同行したイオラオスが持っていた松明で傷口を焼いたところ再生不能にできることが判明し、 中央の首以外を全て切り落とされる。 先述した通り中央の首だけは焼いても切っても死なない言わば不死身の首だったため、 やむを得ずヘラクレスは大岩で中央の首ごと岩の下敷きにすることでこれを倒した。 ちなみにこの時泉に住み着いていた巨大な蟹でヒュドラの兄弟でもあったカルキノスはヒュドラを援護しに行くもあっさり踏みつぶされて死亡している。 死後はヘラの手によって天に上げられ、それぞれうみへび座とかに座になったとされている。 ●ヒュドラの猛毒 ヒュドラの猛毒に目を付けたヘラクレスはそれを鏃に塗り、毒矢としてその後の試練でも使うようになるのだがこれが数々の悲劇を生むことに… 4つ目の試練であるエリュマントスの猪生け捕りの際にケンタウロスとの協力もあって何とか討伐に成功するものの、 ヘラクレスがケンタウロスの酒を勝手に飲んだことで諍いとなってしまい、その際にヒュドラの猛毒を使った矢を放ったが 誤ってケイローンの膝を射てしまった。 神の血を引くケイローンは不死だったがそれが仇となってしまい死ぬこともできずに 地獄の苦しみを味わい、その苦痛から逃れるべくプロメテウスに不死の力を譲るとそのまま昇天してしまった。 このことはさしものヘラクレスの心にも遺恨を残しており、同時にこれが悲劇の序章に過ぎないとは思いもしなかった… 6つ目の試練ではステュムパリデスの怪鳥を討伐するためアテナから借りた銅の楽器を打ち鳴らして 驚いて飛び立ったところを次々に撃ち落とすのに使われた。 殆んどを撃ち落としたようだが数羽は取り逃してしまったという。 10番目の試練では巨人ゲリュオンを難なく射殺し、彼の飼う牛を奪い取ることに成功した。 そして最後に登場するのが試練が終わった後である。 12の試練を達成し、ようやく平穏な暮らしを手に入れたヘラクレスはニンフのディアネイラと結婚し、幸せに暮らしていたが、 悪しきケンタウロス・ネッソスによって強姦されかけているのを見たヘラクレスはこれを毒矢で射殺した。 だが死の直前ネッソスは自分の血は媚薬になるので衣服に漬けるといいと言い残していた。 この言葉を信じていたディアネイラは丁度ヘラクレスがオイカリアの王女へ変心しているのを知り(*1)、これを着せた。 だがネッソスの遺言は全くのデタラメであり、着せた途端に肌は焼け爛れていき苦しみ始めた。 ヒュドラの毒は血液と混ざっても毒性は全く消えていなかったのだ。 それを後悔したディアネイラは発狂し首を吊って死んでしまう。 半身が神であり、かつて自分が死に至らしめたケイロン同様にもがき苦しむヘラクレスは自分がもう助からないと悟ると、 積み上げた木の上に体を横たわらせ、そのまま火をつけることで肉体を全て焼き尽くし天に昇って行った。 このようにヒュドラ自身は試練の序章で討伐されたにすぎないがその猛毒は物語の最後まで禍根を残し続け、数々の悲劇を生んだ挙句、 最終的には自分を討ち取ったヘラクレス自身をも葬ったのだった。 余談 刺胞動物にもヒドラという生き物が存在し、こちらもその名に恥じぬ強い生命力と再生力を備えている。 無論、神話のヒュドラが名前の由来である。 毒の強さは最後まで衰えることなく、不死であったはずの賢者に死を選ばざるを得ない苦痛を与え、 最終的にはギリシャ神話最大の英雄をも死に追いやったことから神殺し、 或いは英雄殺しの魔物と言われることもあるのだとか。 ヒュドラのような多頭の竜や蛇はオリエントを中心に世界各地の神話に登場し、 特にあの八岐大蛇とは姿が酷似していることからギリシャ神話も 何らかの形で日本にも伝わったのではというトンデモ説がある。 創作物に登場するヒュドラ そんなヒュドラだが現代の創作文化にもよく登場する。 多頭というインパクトからファンタジー系の創作ではひっぱりだこであり、しばしば毒属性の強大なモンスターとして登場するが、 首の再生能力まで再現するのはなかなかの難題であるせいか、単なる猛毒の多頭蛇として扱われる事も多い。 ちなみに手足が生えた多頭のドラゴンの姿で描かれることもあるが、こちらも原典においては海蛇として伝わっている為、厳密にはドラゴンではない。 稀に再生能力持ちで弱点を突かないと絶対に倒せないとされることがあったり、 海蛇の姿でなくとも猛毒を持っていたり不死身に等しい再生能力を持つモンスターの名前にこのヒュドラの名前が冠されるといったケースも存在する。 デザインにおいても、多数の首をどう表現するか(1枚絵にどう収めるか、立体的にどう生やすか)という命題は、紀元前から現代に至るまで昔も今も創作者を悩ませ続けている。 ヒュドラ(クトゥルフ神話) ラヴクラフトの著作に端を発する一連の神話体系であるクトゥルフ神話内には「ヒュドラ」と名がつく神性がいくつか存在している。 うちひとつはクトゥルフの配下であるダゴンの妻「母なるヒュドラ」。 名前こそヒュドラだが見た目はダゴンとほぼ同じ巨大な魚人である。 いまひとつはアザトースの配下である神ヒュドラである。 こちらは神話のヒュドラの正体であると設定されており、自ら刈り取った生物の頭を多数生やした原形質の海として描写されている。ジンメンかよ。 ヒドラ(ドラゴンクエストシリーズ) 『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』に登場する敵「やまたのおろち」の亜種、つまりザコ。首は5つ。 毒ではなく火炎の息で攻撃してくる他、頭の数が多いからか二回攻撃もしてくる。 強化版のキングヒドラはラスボス前の中ボス3連戦の一番手として登場する他、リメイク版では隠しダンジョンの雑魚としても登場する。 『ダイの大冒険』では超竜軍団のモンスターとして登場。 キルバーンにより操られ、5匹のドラゴンを引き連れてベンガーナの港に襲来。 砲撃をものともせずに暴れまわりダイを苦しめたが、竜の紋章を解放した彼に敗れ、魔王軍の「ダイは竜の騎士である」という嫌疑を確信に変えた。 ちなみにDQ3では青緑色、アニメ版ダイ大では平成版は赤、令和版は水色をしている。 ヒュドラ(FINAL FANTASYシリーズ) FF3では何の因果かエキドナの色違いとして登場。そのため逆さ吊りにされたゾンビのような姿をしている。 4では二首蛇として登場。DS版では毒使ってくる。 5では首が八本に増え、4で最大の弱点だった雷に耐性を有する。こちらでは竜と明言されている。 Tでは三首ドラゴンとして登場。レベルによるが雷神シドを一発でKOする程の強力な雑魚モンスターである。派生として、ハイドラとティアマットが存在する。 FFではよくあることだが本当に外見が安定しない。 なおFF5ではヒュドラの死体がハイドラというややこしい名前で復活するが、 戦闘がテイルズ方式になった11、14ではこちらの名称がヒュドラの読みになっている。ああ、めんどくさい。 ヒドラ(スレイヤーズ) 凶暴な亜竜族の一種。大トカゲの体に無数の蛇の首を持つ巨大な怪物で、年を取るごとに首が増えるという。 生まれたては兎ほどのサイズで、2年もたたないうちに家にも入りきらないほど成長する。毒は個体によってあったりなかったり。 リナほどの魔導士でも、竜破斬レベルの魔法を使わねば倒せない。 SFC版では2番目の中ボスとして登場する。 ヒュドラ(聖闘士星矢 エピソードG) ティターン神族12柱が一角レアが、大地から作り上げた九頭竜の怪物。 まあ言うなれば神話の時代のヒュドラをモデルとしたゴーレムとでもいうべきか。 分裂する頭と、テミスの裁きの天秤(重力波)の同時攻撃でアイオリアを苦しめたが、駆け付けたアルデバランによりコアとなる中央の首を破壊され土に還った。 後述するヒドラ市とは異なり徹頭徹尾「ヒュドラ」と呼ばれている。 ヒュードラー(光神話 パルテナの鏡シリーズ) 人間界を侵攻する巨大な蛇の魔物で、闇の女神メデューサの手先。ボス敵としてピットの前に立ちふさがる。 ちなみに、原典では兄弟にあたるケルベロスも、首を1つ減らしてツインベロスと名前を変えて、メデューサの部下として登場。 双葉社版ゲームブックでは、ピットに名乗った際に「頭が9つある伝説の蛇?」と聞かれて「違う、それはヒドラだ。俺様は、ヒュードラー!」と、ヒドラとの関係を否定するような発言をしている。 続編の「新・光神話パルテナの鏡」では、「三つ首竜ヒュードラー」と名前を変え、その名の通り首が3つに増えた怪獣サイズになって再登場。 3つの首の人格はそれぞれバラバラで、仲は悪く、絶えずコントのような喧嘩をしている。 首は斬り落とされてもなお活動可能で、時間をかけて回復すれば首から胴体を再生することも可能。 胴体から首が再生する本家ヒュドラとは逆だが、強靭な生命力があることは原典と共通している。 一方、毒を使うという描写はない。 キングヒュドラー(バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ) スレイヤーズと同様の多頭蜥蜴型をしている「蛇の王」。 かつては10年かけて山脈の標高を2割ほど削ったとされる正真正銘の化け物で、150名の討伐隊を皆殺しにし、 ドラゴンをも倒したと言われる近衛師団の総力を決して地下に封印されていた。 更にピット器官を有しているため、完全な暗闇の中でも得物を捕食する。 死後、異世界に転生してきた烈海王に襲い掛かるも、胴着を用いて牙を引き抜かれ、 その牙を利用した手裏剣術や蛇殺しの鷹拳(*2)で次々とピットを潰されて、首を潰される。 神話通りの再生・自己進化でより強力な姿となって烈に挑んだが、戦いの高揚感を得て本領を取り戻した烈に攻撃を裁かれ、 最後は唯一の弱点である心臓を寸勁で吹き飛ばされ死亡。 これにより烈は片足の喪失(*3)から解放され、完全復活を果たした。 ヒュドラがモチーフになった創作物 単純に蛇の魔物である以外にも、「首が複数」「逸脱した再生力」「毒使い」などのユニークな特徴を持つヒュドラ。 それらになぞらえ、ヒュドラの名を冠している創作物も多く存在している。 ヒュドラー(仮面ライダーX) GOD神話怪人の一人。トカゲと蛇を合わせたような姿をしており、体を液状化したり、爬虫類を操ったりできる。 首は切り落としても再生する(ただし生えてくるのではなく浮かんで自動的に元に戻る)、口から溶解液を吐くなどなかなか原点に忠実。 だがその手に持ってる蛮刀はなんだ、蛮刀は。せめて鞭とかに出来なかったのか。 胴体は再生できなかったため胸にXキックを食らって爆死した。 ヒドラ(仮面ライダーウィザード) アロエと淡水生物の方のヒドラを合わせたような姿のファントム。宿主はダイバーの男。 体中の触手を伸ばして相手を痛めつける。 B'Tラレーニャ(B'T X) 七魔将の一番手・ミスリムが操る巨大なB'T。ヒドラがモチーフであり、胴体は質力200%のガードシステムで守られていてあらゆる攻撃が効かない。 頭を破壊されても胴体から送られる再生エネルギーで再生でき、口から吐くウェザリングブレスであらゆる物を砂に変えて風化させる。 壊された頭への再生エネルギー供給を遮断されると、エネルギーが逆流して自爆してしまう。 ヒドラザク(SDガンダム外伝) ジークジオン編で、ティターンの魔塔に出現する、ザクの頭を持ったヒドラ。首は8つ。 ハイドラガンダム(新機動戦記ガンダムW DUAL STORY G-UNIT) うみへび座から名づけられたOZ製のガンダム。本作や一部ガンダム格ゲーでのラスボス。 頭部はヒュドラというよりは阿修羅像のように三つの顔面を持ち複合型センサーの機能を持つ。 他の機能としては精神感応システムやビーム砲を内蔵した二門のショルダークローなど。全体的にこいつに似てる。 ジェノハイドラ(ゾイド) 『ZOIDS SAGA』以降のゲーム作品に登場するファントム騎士団所属機体。 アーム兼ヘッドの3つのユニットを状況に応じて自在に組み替え使い分けるのが特徴。 設定的にはジェノザウラーの派生機体と思われ、分類は恐竜型。 HYDRA(MARVEL COMICS) マーベルユニバースにおける典型的な悪の組織。「ハイドラ」か「ヒドラ」かは訳者による 古代から脈々と存在していた秘密結社を第二次世界大戦時にナチスドイツ、日本帝国系のヴィランがこの名前で作り替えた。 一人の指導者(頭)を失ってもすぐに代わりの指導者が沸いてくる上にAIMなどの派生組織もうんざりするほど多くしぶとい。 レッドスカル、ヴァイパー、ストラッカーなど毒使いの関係ヴィランも多め。 ちなみに神話系のヒドラはかつてハーキュリーズ(ヘラクレス)が戦った相手として存在し、名前の元ネタになったことがはっきり語られている。 ハイドラ(ニンジャスレイヤー) サヴァイヴァー・ドージョーに所属する、三つ目の爬虫類めいたバイオニンジャ。 四肢を切られようが首を切られようが即座に生え替わるほどの高い再生能力を持ち、ゾンビーニンジャに回転鋸で細切れにされても仲間に拾い集められて再生した。 ただし、再生には大量のエネルギーを必要とするため、他のバイオニンジャ達に比べてバイオインゴットの消耗が激しい。そのせいもあってか初登場時からしばらくは休眠状態だった。 また、再生能力以外に特殊能力はなく、毒などへの耐性も特に高くはない模様。 海ヘビ星座(ヒドラ)の市(聖闘士星矢) いわゆる青銅二軍の一人で、モヒカン、痩躯、老け顔のかませ犬。 その聖衣には「ヒドラの毒牙」という毒爪が仕込まれており、必殺技「メロウポイズン」はそれによる攻撃。 キングギドラ(ゴジラシリーズ) ご存知三つ首の怪獣。 元ネタ自体はロシア映画『豪勇イリヤ』にも出てくるスラヴの竜ズメイであるが、「ギドラ」という名前はロシア語の「Гидра(ギデラ)」つまりヒュドラに近い。その際、映画のズメイは日本で「キングドラゴン」として紹介された。 オフィニクス(メダロットnavi) OPS(Ophiuchus=蛇使い座)型の女型メダロット。 女型らしからぬデブいフォルムだが、変形すると背中の複数のパーツが展開し、それぞれが蛇の頭のような振る舞いをする。 ヒュドラタイプ(ギルティギアゼクス 白銀の迅雷) 小説版に登場する、首5つに剣肢7本のメガデス級ギア。 都市壊滅級の強さを誇り聖騎士団を全滅させかけたが、バフをかけまくったクリフが三日三晩の戦いの果てようやく封印。 後に一部分のみ復活して暴れてたが、ファウストやジョニーも対処はできていた。 追記・修正は英雄を毒で死に至らしめてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] テュポン「……ケルベロスといいヒュドラといい、俺の子達は知らぬものはいないような怪物ばかりなのに、何故当の俺はマイナー気味なんだ……?」 -- 名無しさん (2019-03-17 23 31 20) ↑アンタはゼウスすら倒したギリシャ神話最強怪物じゃん!ヘタな創作じゃ扱いきれないんだよ! -- 名無しさん (2019-03-18 09 12 37) ↑2 理由の一端に「名前がちょっとかわいい」があると思うw -- 名無しさん (2019-03-18 19 21 25) 意外にも出来てなかったんだこの項目。 -- 名無しさん (2019-03-18 21 58 07) 日本じゃケルベロスらほかの兄弟に比べて、格下扱いなイメージもたれてると思うのは気のせいか? -- 名無しさん (2019-03-18 22 40 55) カルキノスとのエピソードを見るに本当にヘラはヘラクレス嫌いだったんだな -- 名無しさん (2019-03-19 20 02 44) ハイドラガンダムって「うみへび座」がモチーフではあるけど、「創作上のヒュドラ」かなぁ??? -- 名無しさん (2019-03-19 22 41 28) ↑別に消すべきだと思うってわけではなく、「ヒュドラそのもの」ではないと思うから、「ヒュドラがモチーフ」っていう段落を別に作ってそこに分類してもいい気がする。「ヒュドラー(仮面ライダーX)」、「ハイドラガンダム(新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT)」、「ジェノハイドラ(ゾイド)」、「HYDRA(MARVEL COMICS)」をそこに分類して記載に変更するとか、どうでしょう -- 名無しさん (2019-03-19 22 45 29) ちなみにヘラクレスさん 一説にはパンツに塗られてたためにアソコから爛れて腐っていったという話もある。そら流石のヘラクレスでも死ぬわ -- 名無しさん (2019-03-20 00 38 22) 聖闘士星矢のヒドラの市もだ -- 名無しさん (2019-03-20 11 03 57) ↑6ケルベロスは「冥界の王ハデスの部下、来るものは拒まぬが去るものは許さぬ地獄の三頭犬」っていうカッコいい役職があるけど、ヒュドラはほとんどやられ役だからな…。なんかヌルヌルしてそうだし -- 名無しさん (2019-03-20 15 46 13) ↑4について、特に反対意見なかったので試しに分割してみました、気になるところありましたらお手数ですが追記修正お願いいたします。 -- 名無しさん (2019-03-20 21 47 36) 「ヒドラパーンヘッダーのロー・オ・ザー・リ」ってのもいたな -- 名無しさん (2019-03-20 21 55 29) ダイ大のハドラーもたしか作者が神話の怪物ハイドラをひねって名付けた名前だったような。あくまでネーミングの元ネタってだけでしぶとさ以外は共通点ないけど。 -- 名無しさん (2021-10-27 19 24 55) レイ・ハリーハウゼンが最も苦悩したという竜 -- 名無しさん (2022-01-23 11 31 37) 原典がくそ強いので他作品に出てもだいたい強い。 -- 名無しさん (2022-06-29 18 36 02) 中央の首が不死っていう設定はオミットされることが多いんだよね。まあ採用したら倒すのが大変そうだけど。 -- 名無しさん (2023-03-04 20 51 07) 多頭蛇は全てを支配せり!(ハイドラ・ドミナートゥス!) -- 名無しさん (2024-02-14 07 40 56) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/33297.html
登録日:2015/12/13 Sun 15 23 20 更新日:2023/11/16 Thu 14 48 04NEW! 所要時間:約 11 分で読めます ▽タグ一覧 いまのアンタがいちばんみにくいぜ! アニヲタ神様シリーズ アフロディテ アフロディーテ オリュンポス十二神 ギリシャ神話 ビッチ ヴィーナス 万能者 世界皇帝 勲章称号マニア 半分不死 大元帥(空軍) 女皇 女神 性別両方説 恋愛 愛 愛の神 愛欲 無敵 番外 純粋 美神 自称大皇帝 被造物にして設計者 見習い菩薩 赤い月の解放者 ■アフロディテ 「アフロディテ」はギリシャ神話に登場して来る女神。 ローマ神話ではヴィーナス(金星)と習合……と云うか異名とされた。 寧ろ、現在ではそっちの名前の方が馴染み深い位である。 女神と云えば誰もが思い浮かべる愛と官能の女神であり、美の女神の代名詞として数々の創作のモチーフともなって来た。 因みに、元々のヴィーナス(ヴェヌス)は美の女神なんかではなく菜園の女神だったそうな。 「吸収しようとした相手を呑み込むなんてさすがはギリシャ文化だぜ!凄ェ!」 ギリシャの神々は日本語表記では本来の発音や長母音を省略されて表記、自動変換される場合が多いのだが、彼女はちゃんと「アフロディーテ」や「アプロディテ」等とも変換される。 主神格であるオリュンポス十二神の一柱ではあるが、彼女のみは最高神ゼウスと、その眷属の血統ではない。 よく知られた誕生譚としては、去勢された後に海に棄てられたウラノス(天)の性器の泡(男汁)から誕生した、とされる物がある。 恐らくは人気の高さからオリュンポスに数えられたのだろうが、誕生譚と矛盾する為か、キプロス島に流れ着いた後に足下から生命が溢れ出す様を讃えた季節の女神達(ホラ)に保護されて天上界に導かれ、そこでゼウスの養女になった等と書かれている。 ※ゼウスの実の娘とする神話もあるがマイナーな説である。 アフロディテとは「泡から生じた者」の意であり、彼女が初めて陸地に降り立った場所にして、信仰の中心地であるキプロス島にちなみ、キュプロゲネス、キュプリス(キプロス生まれの女神)の異名も付けられている。 この他、『神統記』によればアプロゲネス(泡から生まれた)、キュテレイア(キュテア生まれ)、ピロンメイデス(陰部から生まれた)等の呼び名も捧げられている。 類い希な美しさを持つ彼女にはエロス(愛)とヒメロス(欲)が付き従ったと云う。 エロスは後にアフロディテの従者として定着した後に幼児神へと姿を変えられ、彼女の息子ともされる様になった。 エロス「他の神さん連中より年いっとる言うとったんは嘘じゃあ。今後はアフロディテ様のせがれっちゅう事でよろしゅう頼むわぁ(ダミ声)」 配偶神は鍛冶神ヘパイストス。 ヘパイストスが「ヘラの解放を条件に」天上界に迎え入れられた際に望んだのがアフロディテとの結婚であり、それをゼウスに許されたともされる(ヘラが苦し紛れに約束したとも)。 しかし、美の女神に対して不具の神では釣り合いが取れないとでも考えられたのか、神話では基本的に不仲と云うかアフロディテがヘパイストスを馬鹿にしている構図で描かれていしまっている場合が多い。 アフロディテが愛人とするのが美形や美少年ばかりなのも意図的なものを感じてしまう。 最も長く関係を持った愛人は軍神アレス。 彼は前述の様に“アフロディテの息子とされてから”のエロスの父親とされている。 また、愛と美の女神と呼ばれてはいるもののアフロディテが司るのは“根源的な愛”であり、従者のエロスの様に能動的に対象に愛欲を掻き立てさせる力は無いとも言われる。 アフロディテの神話に纏わる“それら”の要素は、実は彼女ではなく従者のエロスとヒメロスの働きだと云うのだ。 ※能動的に働くのは魅惑的な肢体と自慢の美貌で相手の性欲を掻き立てて自分のベッドに誘う場合のみである。 これと同じく、アレスも戦を司るとされつつも他人の為に勝利を呼び込んだりする働きとは基本的に無縁であり、ここから「神として他者に与えたり、何かを生み出す資質に欠けた似た者同士」と呼ばれる場合もある。 ただし、これは出身地差別を受けたアレス同様に、オリュンポスに組み込まれた際に本来の彼女が持っていた多産や豊穣、戦勝や航海の守護…etc.といった属性が他の女神とシェアされたり取られてしまった為と考えられている。 ……こうした事情からか、神話だけ見ると直接的な愛に飢えたビッチ女神みたいな扱われ方をされてしまっている。 トロイア戦争の伝説で発端となった「パリスの審判」でも、ヘラとアテナを抑えて美女神No.1に選ばれている辺りは、さすがは美を司る女神様である。 ※パリスが景品のヘレネ(世界一の美女)に釣られただけだろ……とかは絶対に言ってはいけない。 【出自】 元来は東方から渡って来た古代オリエントの春(意味深)の女神で、お馴染みのリリス系統に属する生殖と豊穣を司る大地母神であった。 古くは古代バビロニアと同様に神殿に豊穣の密儀を司る神聖娼婦(男女どっちも揃ってた)が住み、主神のアフロディテ(リリム)はその守護者でもあったらしい。 また、アフロディテには航海を守護する女神としての属性もあったが、これも、矢張りリリン系統の地中海地域の女神であるアシュタルテ等と共通した要素である。 四方を海で囲まれたキプロスでは海の安全が何よりも大事であったのであろう。 ……こうした信仰の起源や形態は、ギリシャ神話だけで見ても同じくオリュンポスの系統に組み込まれたアルテミスやアテナ、ペルセポネ…etc.と、リリン系統に属する、或いは属性の共通から習合したと思われる女神はかなりの数にのぼり、この事が逆にアフロディテが仕事を奪われる結果に繋がったとも考えられる。 【神話】 特に知られるのが美少年アドニスとの悲恋。 まあ、母親(スミュルナ)にまで遡る発端はアフロディテ自身とされてしまっているのが如何にもギリシャ的悲劇ではあるのだが(インガオホー)。 キプロス王キニュラス(またはアッシリア王テイアス)にはスミュルナ(ミュラ)と云う美しい娘が居たが、彼女が自分を拝むのに積極的で無い事に腹を立てたアフロディテはエロスに命じて、彼女が父親に恋をする様に仕向けた。 ※または王か王妃が娘の美しさを神にも優ると豪語した為ともされる。 ※基本的に煽り耐性がないのがギリシャ神話の神々なので仕方がない。 スミュルナは自分が狂ってしまったと思い自殺を考えるまでに思い悩むが乳母に止められる。 王女の胸の内を聞いた乳母は策を講じて王女を別の女性に仕立てて王の寝室に送り込む事にする。 ここから、王女は父親の部屋に12日間も通う事になる。 バレずに済んだのは乳母が王に部屋を暗くしておくように言い付けて居た為とも、酔うと泥の様に眠る王と夢現の中で交わった為、とも記されている。 古代なのに処女姫の逆レ○プ展開とか流石はギリシャ神話。 ……しかし、破局は突然にやって来た。 連日の逢瀬に違和感を感じた王は灯りを付け、自分の伏床に通っていた女の正体が娘である事を知ったのである。 激昂した王はスミュルナを手に掛けようとするが、絶望の内に逃げ出した王女は、逃げに逃げて逃げた後に、アラビアの南(サバの地)に辿り着くと命の尽きる直前に自分に宿っていた子供のみを助ける様に神々に懇願。 これを聞き入れた神々はスミュルナを没薬(ミルラ)の木に変えた。 彼女の息子アドニスは月満ちた後に、その木の裂け目から生まれたのだ云う(出産の女神エイレイテュイアが木に触れたら生まれたという説も)。 自分の起こした悲劇に責任を感じていたともされるが、アドニスを引き取る事にしていたアフロディテは、美しい少年を見た途端に虜となってしまう(エロスの仕業ともされる)。 そして、アドニスが他の誰の誘惑にも晒されないように箱に入れると、最も誘惑の種のないであろう冥府の女王ペルセポネに預ける事にした。 アテナといい、何故にみんな箱に入れたがる。 ……しかし、そこはペルセポネもオリュンポスの子(?)。 好奇心に負けて箱を開けると、彼女までもがアドニスの虜になってしまった。 やがて、スゥイートホーム(愛の育成部屋)の準備を整えたアフロディテはペルセポネに箱の返還を求めるがペルセポネは応じず喧嘩になる。 ペルセポネ「アドニスはわたしのものよ」 アフロディテ「ちきしょう!」 埒が開かない事を危惧したゼウスは要請に応じて1年を1/3ずつアフロディテと暮らす→ペルセポネと暮らす→一人で暮らす……と定めた。 ……しかし、せっかくの決定も役には立たなかった。 アドニスは山野を駈け巡る狩人の資質がある少年だったのだが、ある日獰猛な巨大猪に遭遇。 これを追うも、逆に猪に殺されてしまったのだ。 この猪の正体については密かに嫉妬していたハデスとされる事もあるものの、普通は性格やら行動やら何となくやりそうじゃね?と云う風潮から、アフロディテの愛人のアレスとされている。 そして、死んだアドニスの流した血から真っ赤なアネモネが。 愛しい人の死を悼み女神が流した涙からは深紅の薔薇が生まれたのだと云う……。 この他にもアドニスに関わる誕生譚は存在しているが、これはアドニスの神話が勿論、史実などではなくて古代オリエントから伝わった「冥府下り」の“かなり”大胆なアレンジの為。 いずれはキプロス島に広大なダンジョンみたいな洞窟や蚊の巨大育成施設が出現するのは間違いない事であろう。 【その他】 この他の神話としてはアレスと激しく前後している所を晒し者にされた神話も有名だが間男の当該項目を参照。 また、ギリシャの神々は揃いも揃って色ボ…ゲフンゲフン、恋多き事で知られるが、実はその原因はアフロディテにあると云う。 彼女の被害者は、上記のスミュルナ、エロスの妻プシュケ、ハデス・ペルセポネ夫婦(とデメテル)、暁の女神エオス、太陽神ヘリオスなど多岐に渡る。 最高神ゼウスすらもが、無自覚に力を発揮するアフロディテにより散々に人間の女を愛させられたが、アフロディテはそうして皆に愛欲を掻き立てては、時として悲劇をも生んでいたのに、そうした行いを傲慢にも鼻に掛けていた。 そこで、ゼウスはアフロディテにも人間へ愛情を抱く様に仕向け(ゼウスは天の理を支配しているので実は何でも出来る)、アンキセスを相手に選んだ。 ※アンキセスはトロイア王家の流れを汲む高貴な血筋で姿も美しい男子であった……罰になってないな。 アンキセスに一目で恋に落ちたアフロディテは人間の娘に化けて近づき子供を宿した。 ※人間の女が神の子を生むのは名誉だが、女神が人間の子を生むのは恥……だと云うのが罰の理由だったのだが、流石は愛の女神、正体がバレても動じない。 ちなみにトロイア戦争の武将には女神を母に持つ者が結構いる。帰り道で女神を現地妻にして孕ませた奴もいる。 ゼウス「!?」 それどころか「女神を妊娠させたとか吹聴すると天罰で雷が降るから言わないでね」と忠告する程の余裕ぶりである。 この時に生まれたのがトロイア戦争でトロイア側の援軍ダルダノイの総大将を務めたアイネイアスと言われている。 この後のアンキセスの運命については諸説があるが(アフロディテを食った事を自慢して天罰を喰らい不具になったともされる)、トロイア敗戦の後にアフロディテの導きにより親子でローマに逃れ、その血は後にカエサルを輩出したユリウス家の祖となったとされている。 ……勝ち組ですね。 追記修正は生きとし生けるものからの愛情を獲得してからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 中学までずっとアフロの神様だと思ってたわ -- 名無しさん (2015-12-13 18 40 05) 出たなビッチ女神 -- 名無しさん (2015-12-13 18 43 56) とりあえず、なんで彼岸島の連中が時折混じってんだよw -- 名無しさん (2015-12-13 19 25 15) アフロディティの足音 -- 名無しさん (2015-12-13 19 53 39) 結局、この人って何人人間の子供産んでんの? で、父親は何人? -- 名無しさん (2016-03-06 18 33 20) この人にあなたの子供産んであげると言われたら、何人が「うん」って言うだろうか。 -- 名無しさん (2016-03-17 18 49 13) ↑目にした時点でメロメロにされるから選択権は無いと思う。寧ろ、そう言わせるだけの価値が自分にあるかどうかってレベルの話かと。 -- 名無しさん (2016-03-17 19 39 03) 父親が誰か特定出来るだけマシなのかね、この人......人?女神か。 -- 名無しさん (2016-04-04 16 47 34) アドニスを殺した猪の正体はアルテミスという説もある(この2人仲が悪い) -- 名無しさん (2016-05-14 12 48 44) 現在も男を食い続けてたりして...... -- 名無しさん (2016-10-06 17 43 48) 解釈だとアレスとの浮気暴露後にヘパイストスと別れることになって、その時またポセイドンが仲介に入っている。アフロディーテはそのお礼にワンナイトラブしてあげたそうだ -- (2016-11-12 22 15 56) この人で童貞卒業したら、ほかの女で勃たなくなりそうな気がする......。 -- 名無しさん (2016-11-19 16 36 24) アレスが実際200mってことはアフロも他の神々もそんだけあるのか、そりゃ人間なんてゴキブリ程度にしか・・・なのに何で交わえるのか -- 名無しさん (2017-01-02 21 43 15) 本人の知らぬ所で不細工との結婚を決められたのはまあ同情する。ヘパ本人ですら「できるか?できねーだろ?」とヘラに言うために名前を出しただけだし。 -- 名無しさん (2019-05-18 07 50 29) 違反コメントとそれにかかるコメントを削除 -- 名無しさん (2019-05-21 15 54 02) 息子の一人はトロイアの生き残りを連れてローマの祖となったトロイア王族のアイネイアースだったり、その子孫がローマ建国の王ロームルスだったり、かのカエサルの生家が属するユリウス氏族はアイネイアースの息子の子孫を称してたり……。厳密にはローマのウェヌス神と同一視されて崇められたとはいえローマ人にはえらく重要視されてるようで -- 名無しさん (2021-08-14 22 26 57) ペルセポネ「アドニスはわたしのものよ」 アフロディテ「ちきしょう!」←さすがギリシャの女神さまだ、やっぱり違うなあ。 -- 名無しさん (2021-11-17 19 05 01) 2chでよく見るようなムチュコタンLOVEな姑的面があって、息子エロスの嫁をイビり倒したらしいな -- 名無しさん (2022-01-06 20 03 13) ↑途中送信しちゃった 結局嫁のプシュケは壮絶な嫁イビリを乗り越えて恋人の愛を守る女神になって、エロスとの間に快楽の女神ヘドネを設けたらしいけど。 -- 名無しさん (2022-01-06 20 06 39) 仮にも女神だから、人間だったらヤリまくって父親不明になりそうなもんでも、腹の中の子供の父親がわかるんだろうかね -- 名無しさん (2022-01-06 20 37 26) 愛の女神さま一人勝ち、最高神は美女に甘すぎる -- 名無しさん (2022-01-06 20 48 34) ↑ だってゼウスだぜ? 一晩お相手するから不問にしてね~っていえばね... -- 名無しさん (2022-01-06 22 22 30) 何気にいざきよいところもあるんだよねこの女神 負けを認めたら相手の要望を飲むし -- 名無しさん (2022-11-18 03 48 16) 愛と恋を司る女神さま。なので愛を否定する人間(一生純潔でいたい)には罰を与えることがある。 -- 名無しさん (2022-12-10 08 26 48) 武力こそないが胆力はそうとうなものがある。さすが愛の女神さま -- 名無しさん (2023-01-13 17 48 31) オリュンポス十二神の中でクレイトスさんからの粛清を免れた唯一の神 -- 名無しさん (2023-01-13 17 53 08) エロス様が子供になったのはいいんだけどヒメロス様はどうなのかしら -- 名無しさん (2023-07-15 19 54 54) タンホイザーの事はないのか? -- 名無しさん (2023-11-16 14 48 04) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/33258.html
登録日:2015/12/07 Mon 13 39 08 更新日:2023/10/28 Sat 01 02 05NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 アニヲタ神様シリーズ アルテミス オリュンポス十二神 ギリシャ神話 ファザコン ブラコン ヤンキー 三日月 三相女神 処女神 双子 地母神 女神 弓 弓使い 月 月の神 熊 狩人 狩猟 百合 鹿 ■アルテミス 「アルテミス」はギリシャ神話に登場する女神。 オリュンポス十二神の一柱でゼウスとレトの娘。 狩猟、弓術、後の月の女神で、母レトの出産を補助したとされる神話から、出産の属性も追加される場合がある。 アポロンとは双子だが、神話によって姉か妹かが分かれる。 ローマ神話ではディアナと習合された。 アルテミス「よしなに」 かなり気が強く、神話にも恐ろしさを強調された物が多い反面、ゼウスの娘達の中では一番の甘え上手でもある。男嫌いであるが、兄のアポロンに対してはブラコン……もといヤンデレの側面も持つ。 【由来】 前述の様に基本的にはゼウスとレトの娘だが、一説によればデメテルの娘。 出産に纏わる神話から出産を司るエウリュイテイアと同一視される場合もあり、この場合にはヘラの娘である。 また、月の女神の属性を獲得した事からセレネ、ヘカーテとも習合し、彼女達は月の三相としてセレネ(天界)、アルテミス(地上)、ヘカーテ(地下)と見せ方を変えても本性を等しくする三柱の月の女神としても信仰された。 後に獣の頭を持つヘカーテは中世には地下世界の月の女神、転じて地獄の女王として魔術の女神ボルボと習合してボルボ・ヘカーテと呼ばれる魔女の女神であるとされてしまった。 ボルボ・ヘカーテは三柱の相の転じた三面の女悪魔であり、三叉路の魔術にも準えられている。 多数の神話や氏神の統合や廃棄の結果とは云え、男神、女神、共に血縁関係や相関図がガバガバで近親婚や身内レイプ上等のギリシャ神話の中にあっては異母姉妹のアテナと共に純潔を属性としている事で有名。 ア ア「我ら、モテモテだけど純潔同盟!」 ヘスティア「あの……私も……」 純潔に関してはわざわざ父であるゼウスに願い出て許しを得たとされるエピソードまで残る(序でに可愛い服や装備もねだった)。 その親父が従兄弟や姉妹を食いまくった全ての元凶だけどな! 狩猟の女神として讃えられている。 より原型に沿う姿としては獣の神でもあったらしく、豊穣を約束すると共に犠牲を要求する血腥い地母神でもあった。 後にローマにも入り込んだ黒い肌で多数の乳房(或いは犠牲牛の睾丸)を付けたWelcome!!ポーズの異形のエフェソのアルテミス像は、後の古の地母神群が螺旋力で合体した天元突破ブラックマリア(黒い聖母像)の原型の一つとなったと考えられている。 これらの性格は部分的にギリシャ神話にも残り、日本的な感覚で言えば祟り神の様な性格も垣間見える。 アルテミスの聖獣を鹿と熊とするのもこの名残であり、嘗ては少女達が熊を真似てアルテミスに踊りを捧げたと云う。 信者「アルテミス様に献げ物クマー」 信者「生贄を引き裂き血のシャワーを皆で仲良く浴びるクマー」 信者「生肉♪生肉♪おいしいクマー」 ※予想図です。 また、現在では月の女神として語られる事が多いものの、アポロンの太陽神設定と同じく、ギリシャ神話でのアルテミスには月の女神である事を強調した神話は殆ど見られない。 ただし、元来が地母神であった事から、原型的には女性性を示す月の属性を含んでいたと考えられており、アポロンともまた違い、自然発生的に信仰が生まれていったと考えられる。 事実、アルテミスがローマでディアナと習合したのも、他のギリシャ系の神々とは違い、小アジアを経由したルートから入り込み習合したとされる話もある。 エフェソでのアルテミス信仰の根深さは後の聖パウロの回心行脚の旅にも記されており、後に同地では聖母マリアをアルテミスの代わりにすげ替える事でキリスト教を自分達の土地に受け入れたともされる。 【神話】 特に有名なのが彼女の処女性の神秘とその禁忌を犯す危険(祟り)を描いた神話と、ポセイドンの息子オリオンとの悲恋の話である。 ■アクタイオン編 アクタイオンはケンタウロスの賢者ケイロンに育てられた腕のいい猟師であった。 ある時、いつものように50匹の猟犬を引き連れてキタイロン山中で狩りをしていた彼は美しい泉の湧き出る洞窟へと一休みの為に入り込んだ。 実は、アクタイオンは知らなかったがそこはアルテミス率いるヴァージン・レディース・クランの水浴び場であり、正に女神とニンフ達のお楽しみの真っ最中であった。 ニンフ「男ダッコラー!?」 ニンフ「ズガタッキェー!!」 ニンフ「アルテミス様隠せっコラー!?」 ニンフ達が慌てて遮ったものの、怒りに震えるアルテミスは弁明も聞かずに一方的に呪詛を吐く。 アルテミス「無礼者め。我が神秘の裸身を見たとまわりに言いふらせばいい……お前に出来る物なら!」 そう叫ぶや否や泉の水をアクタイオンに振りかけた! アクタイオンは逃げ出すが見る間に姿が鹿に変わってしまう。 アルテミスはそれでも許さずに50頭の猟犬に主人を追わせてズタズタに引き裂かせたと云う。 アルテミス「出歯亀死すべし……慈悲は無い」 猟犬達は自分達が喰い殺したのが主人だと知ると嘆き哀しんだが時既に遅し。 これを知った養父のケイロンは犬達の為にアクタイオンの像を作り慰めとしたと云う。 尚、アクタイオンはアポロンの息子どされる為、アルテミスの甥っ子に当たる……容赦ねえな。 ■カリスト編 アルテミスに付き従い、共に純潔を守るニンフの中にカリストなる娘が居た。 カリストは美しいが、自分を磨く事には関心も抱かない純朴な娘。 その美しさと清純っぷりに股間にティン!と来たのがお馴染みゼウスだった。 カリスト「ああ……お姉様……アイエエエエエ!生えてれぅーーーーーー!?」 ゼウスはあろうことかアルテミス(ふたなり)に化けて近づくとカリストを犯し、毎度の様に妊娠させた。 全てを悟ったカリストだが時既に遅く、何とか誤魔化していたのだが例の如くの泉での沐浴タイムで膨らんだ腹をアルテミスに見つかってしまう。 アルテミス「ゴルァ!ケジメつけろやオルァ!!」 当然の様にブチ切れたアルテミスは(多分)親友を失う悲しさを押し殺して彼女を追放。 大好きなパパの仕業なのは無視だ! 哀れカリストは一人で子供(アルカス)を生む事になるのだった。 そして、アルカスは母と同じくアルテミスの侍女であるマイアによって育てられた。マイアはゼウスの夜這いを受けてヘルメスを生んでいるが、こちらは何故かお咎め無しである。 尚、この後でカリストは熊に姿を変えられるのだが、それをやったのはアルテミスかヘラかで説が分かれる。 ※因みに、元々カリストはアルテミスと同じ神性であり、その異名であるとも考えられている。 つまり、アルテミスを処女神と定めつつもゼウスとの婚姻をカリストを代役に立てる事で神話内で示しているのだと云う。 ■コロニス編 アポロンの子を宿したコロニスは、アルカディアからやってきた男イスキュスと交わり、父親に隠れて結婚した。 兄or弟のアポロンを侮辱されて完全に頭にきていたアルテミスを彼女の元に送り込んだ。アルテミスはコロニスを周りの住人ごと射殺したという。 ■オリオン編 ポセイドンの子供と言えば大半が怪物かアイエエエエエ狂人!な事で知られるが、そんな中で珍しくイケメンで狩猟の腕前を讃えられるオリオンと云う巨人が居た。 オリオンは獲物も女も百発百中と云う正統派ジョックであったが、そんな彼にアルテミスすら夢中になったのである。 オリオンも「お前だけは今までの女とは違う!」とばかりにアルテミスに夢中になった(※直前まで別の女神=曙の女神エオス…etc.を攻略中だったのは秘密だ!)。 二人の仲は急速に発展し、天界のゴシップを独占した。 ……しかし、それを快く思わなかったのが兄のアポロン。 自分は父親達と同様に奔放なセックスライフを送っているのに純潔を誓った妹に男(しかも自分が嫌いなタイプ)が出来たのは許せんとばかりに仲を引き裂きに出たのである。 アルテミスに対するオリオンのイメージダウン作戦を失敗したアポロンはオリオンへの直接攻撃へと切り替え唐突に巨大毒サソリをけしかけた……ナンデ!? しかし、狩猟で鳴らした勇者である筈のオリオンだったが、これに我を無くしてて海に逃げ込んだ。 オリオンにはポセイドンの血が入っているからか、海の上を歩けると云う変態的な能力があるのだが、余程慌てていたのか頭頂部だけポッコリと出して海中を逃げ回っていた。 それを見たアポロンはアルテミスを呼び出し、自慢の弓の腕前を散々に嘲けると海上に浮かぶあの“的”を射抜けるかと挑発した。 この挑発にアルテミスは目を凝らしてもハッキリと見えない程の遠方の“的”をあっさりと射抜いて見せた。 アポロン「計画通り」 ……後に、海岸に打ち上げられたオリオンの遺体を見たアルテミスは全てを悟るが時既に遅し(こればっか)。 アスクレピオスに泣きつき復活を懇願するもハデスに止められてしまう。 アルテミスは次に例の如くゼウスに泣きつくが、ゼウスにもオリオンを復活させて摂理を乱す事は出来ず、彼を星座にして天に上げて慰めとする事しか出来なかった。 しかし、オリオンとアルテミス(月)は月に一度の天の逢瀬をしているとの神話も生まれている。 ※この神話には他にも幾つかのバリエーションがあり、オリオンが死んだのは自らの狩猟の腕がアルテミスより上だと宣い、アルテミスの不興を買ったとする説(この場合の両者は恋人ではない)、この世の動物に狩れない物は無いとの発言でヘラの不興を買ったとする説……等、幾つかのオリオンの傲慢を伝える神話がある。 ※オリオンを襲ったサソリが蠍座である。 黄道十二宮に組み込まれたりと格上だわ怖いわで、蠍座が居る内はオリオンは上がってこようとしない……と云うのは流石に後付けの神話らしい。 また、上記のバリエーションに倣い、オリオンにサソリをけしかけたのはアポロンの他、ヘラやアルテミスとされる場合もある。 ■ヒッポリュトス編 ヒッポリュトスはアテナイ王テセウスとアマゾネスの王女の間に生まれた息子で、男性ながら敬虔なアルテミスの信者であった。 アルテミスも真面目で誠実なヒッポリュトスを弟の様に溺愛し、自らの狩にも参加させていた。 ところが、ある日、テセウスの後妻であるパイドラーが義理の息子に求愛する事件が勃発。 当然、ヒッポリュトスはその不義を非難して求愛を拒絶したのであるが、逆恨みしたパイドラーは「ヒッポリュトスに強姦された」との讒言を記した遺書をテセウスに残して自殺。 激怒したテセウスは事情の精査もせずに、嘗てポセイドンから与えられた「3つの願い」を行使して息子を殺してしまった。 溺愛していた愛弟子が全く落ち度が無いにも拘らず父親に惨殺された事に激怒したアルテミスは甥のアスクレピオスに依頼してヒッポリュトスを蘇生。 オリオンの件でも死者蘇生を叱責したハデスは遂に堪忍袋の緒を切らせてしまい、其れに押されたゼウスの放った稲妻でアスクレピオスは即死。 息子を殺されて逆上したアポロンは稲妻の製造工場で大暴れをした挙句にそこで働いていたキュクロプスを殺してしまい、ゼウスにオリュンポスの1年間の追放と人間の牧場への勤務を命じられてしまった。 ■VSヘラ トロイア戦争にて、アポロン共々、トロイア側に立って参戦したアルテミス。 その前にミケーネ側に味方したポセイドンとヘラ様が立ちはだかる!! ポセイドン「君の2回目の反乱事件の時に最低限の報酬すら踏み倒したトロイアによく加勢出来るね。まあ、叔父さんが胸を貸してあげるから先に掛かって来いよ。」 アテナと組んでヘラとポセイドンを煽った挙句の2回目の反乱失敗騒動の事を持ち出されてたじたじのアポロンに アルテミス「何腰が引けてんのよ!!」 とカツを入れて、ヘラ様狙って弓を引き絞るも・・・ 瞬時に格闘間合いに飛び込んだヘラ様に弓矢を捥ぎ取られ、あっさり掴まってしまう。 アルテミスも振り解こうとするも、彼女の全力も両手首を掴んだヘラ様の左手一本の力に敵わない始末。 ヘラ「実力の違いを思い知らせてあげるわ、小娘!!」 その言葉と共に不死身である神にすら激痛を与える物凄い力のビンタがアルテミスの耳に炸裂!!何度も何度も!! 必死に抗うアルテミスがヘラ様の顔に目をやると、笑っている。全然本気を出していない。 アルテミスは自分がどれだけ恐ろしい相手に喧嘩を売ってしまったか漸く理解して絶望しつつも、死力を振り絞って辛うじて掴まれていた腕から逃れると、捥ぎ取られた弓矢も腫れ上がった顔も割れそうな激痛を発する頭もボロボロになった髪や服もそのままに泣きながら一目散にゼウスの王座に逃げて行った。 捥ぎ取られた弓矢は母親のレトが回収して去って行った。 この他の神話としては、生んだ子供の数をレトと比べてしまった事でレトの不興を買った子沢山で知られるテバイ王妃ニオベの子供達をアポロンと共に皆殺しにしたエピソードやトロイア戦争で知られた名将アガメムノン=サンが軽くアルテミスdisしただけで娘を犠牲にする羽目になった話などが有名。(*1) ……うん、祟り神だわ、この娘。 追記修正は信者のみお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 髪型は金髪ポニーテールなイメージ。 -- 名無しさん (2015-12-07 15 29 41) ゼウスェ…にしてもアクタイオンは素晴らしく運がないと言わざるえないな… -- 名無しさん (2015-12-07 17 18 54) ↑アクタイオンがアルテミスの裸体を見ちまったのはアルテミスがニンフたちより背が高かったから隠しても見えちまったからなんだぜ -- (2015-12-07 19 03 23) ニンジャ介入項目 -- 名無しさん (2015-12-07 22 56 25) 多数の乳房でwelcomeポーズを忠実再現しやがった旧約女神転生ェ……まぁゼウスに至っては「ジジイ顔で電気タイプのゴース」なんだけど -- 名無しさん (2015-12-07 23 51 32) テンプレラノベ主人公みたいな奴だなアクタイオン まぁそういうのだったらやり返すんだろうけど神話だしね -- 名無しさん (2015-12-08 06 52 34) イピゲネイアの時は流石に親父のアガメムノンは悪いけどこの子は悪くないよねとこっそり助けてくれたからまだ有情な方 -- 名無しさん (2015-12-08 07 22 46) いやまぁ、元大地母神ってことは、当然死者を受け入れる死の女神って側面もあるから恐ろしくて当然なんだけど、子供の頃オリオン×アルテミスの話をキャンプで聞かされてから、なんかこう少女漫画風なイメージがこびりついて離れないw -- 名無しさん (2015-12-08 14 27 58) 所詮はクズの集まりのギリシャの神のうちの一匹にすぎない -- 名無しさん (2016-02-07 02 23 53) ハデスですらちょっとそれはってのがあるし、ヘスティアぐらいしかマトモなのが -- 名無しさん (2016-02-07 02 31 20) カリストに関しては、ちっとは親父に対して文句ぐらい言えや、って思う -- (2016-05-13 00 51 04) ゴウランガ!クローンニンフだ! -- 名無しさん (2016-10-24 19 21 15) ↑2 残念ながらアルテミスはカリストを孕ませた相手を聞かないで追放したから親父だとは知らない。もし分かってしまったらどんなことになったやら -- 名無しさん (2016-11-12 22 06 58) 某美少女戦士のイメージで猫っぽい印象を受けてしまいます・・・ -- 名無しさん (2016-12-02 21 50 14) オリオン編はDQNに騙された純情ヤンキーが兄に助けられたようにしか見えない -- 名無しさん (2017-05-29 11 33 12) アレトゥーサ「アルテミス様は素晴らしい御方です!」 -- 名無しさん (2018-11-29 01 16 52) オリオンのエピソードを現代的に解釈すると「運動部系の才女である妹が同好のイケメンが現れていい仲になってきたものの、医学部の秀才の兄が陰謀を張り巡らせて妹煽って自らの手でイケメンを射殺させた」って所か… -- 名無しさん (2021-07-03 23 21 02) でもそのイケメン叔父の息子だし狩りの腕前鼻にかけてるし女性遍歴ヤバいくて過去の女が調子に乗ってヘラに処断されてる上アルテミスに出会う直前までほかの女と付き合ってたんだぜ?兄として心配にはなるよね -- 名無しさん (2021-10-12 12 04 29) オリオンとの悲恋エピソードというダブル曇らせ -- 名無しさん (2022-11-18 04 39 41) ↑アポロン様いらんことしいの天才かよ。 -- 名無しさん (2022-12-29 17 22 14) さすがの月の女神も神々のトップレディには一歩譲る -- 名無しさん (2023-03-11 21 37 19) パパの仕業で側使えの娘が妊娠したらゼウス様を詰問したデメテル様と違って側使えの娘を責めたのでパパっ娘かもしれない。 -- 名無しさん (2023-08-11 20 53 19) 名前 コメント